第39回:「ひとり情シス列伝」の10人
今回は「第39回:「ひとり情シス列伝」の10人」についてご紹介します。
関連ワード (「ひとり情シス」の本当のところ、運用管理等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ひとり情シス協会は2022年2月、ひとり情シスへの情報提供を目的として、同人誌「ひとり情シス列伝」を頒布しました。同書には、企業規模や業種業界の違い、さまざまま背景を持つ10人のひとり情シス経験者が登場しています。
情シスの仕事内容は会社によって異なり、IT化やデジタル化の対象分野はさまざまです。それは列伝の登場人物たちも同様で、置かれた状況はそれぞれ異なります。その一方で、評価されにくい環境や次々に起こる難題を、試行錯誤しながら乗り切っていったという共通点があります。
その中には、情シスが2人体制であれば解決できる問題もあると思います。しかし、現在の日本の中堅中小企業では、専任のひとり情シス、兼任のゼロ情シスを含めた1人以下の状態が約20万社に及びます。経済産業省が2019年に発表した調査報告書「IT人材需給に関する調査」によると、2022年にIT人材の需要は140万6000人に達します。
IT化需要の伸びが中位で生産性上昇率が0.7%のシナリオの場合でも32万5000人が不足している状態ですので、上述の20万社にIT人材を供給することは容易ではありません。1人でも多くのひとり情シスの方に10人のストーリーを追体験していただき、うまくやっていくヒントを得られることを望んでいます。
第一章:カイゼン型ひとり情シスの増山大輔さんは、突然の転機で大企業から数十人の中小企業に転職し悲惨なひとり情シスに。挫折の連続でなかなか光明を見出すことができませんでしたが、改善活動で培ったカイゼンマインドで現在は社内でも重要人物に昇りつめました。
第二章:後方支援型ひとり情シスの吉成功さんは、ゼロからスタートしたひとり情シス経験を基に、現在ではグループ企業にチームメンバーをひとり情シスとして派遣しています。多くのひとり情シスと膝を突き合わせてステップアップを支援しています。
第三章:武闘派型ひとり情シスの中川一夫さんは、従業員600人を超える中堅企業で、現在も完全なひとり情シスを続けています。従業員規模で最大級のひとり情シスです。企業のIT環境をフルでサポートし、アウトソーシングを駆使しています。
第四章:伝説のひとり情シスの黒田光洋さんは、ご存じの方も多いと思いますが、書籍「ひとり情シス虎の巻」(日経BP社)の著者です。当時、従業員数300人の中堅企業で、情報システム部門が突然消滅してしまい、ひとり情シスになったお話です。
第五章:クラウドCIO型ひとり情シスの林田悠基さんは、超大手企業のグループ会社でのひとり情シス経験者です。担当部署もないところから兼任でスタートした情報システム部門機能でしたが、紆余曲折を経て、今では組織に格上げされスタッフも増員され最高情報責任者(CIO)的リーダーシップでクラウド化を実現しました。
第六章:士業の進化系ひとり情シスの田中賢一さんは、IT業界への就職をあきらめ、上位2%の大規模な税理士事務所で奮闘するひとり情シスです。IT化を推進してきた自身のひとり情シスの歴史を振り返ってくださいました。
第七章:外資系ひとり情シスのカズヨシ・ヘルブルクスさんは、世界中を駆け回るグローバルひとり情シスです。日本に進出している外資系法人を渡り歩き活躍されています。日頃知ることのできない外資系情シスの守備範囲や活動実態にもフォーカスしています。
第八章:転職ステップアップ型ひとり情シスの佐藤正幸さんは、ひとり情シスを経験しながらIT業界内のさまざまの企業に転職を繰り返しステップアップしていきました。IT化により世の中を大きく変化させられると考え、システムインテグレーター(SIer)のシステムエンジニアからキャリアをスタートさせました。
第九章:内製型ひとり情シスの二宮友和さんは、ブラックなITリセラーの営業職に新卒入社し、三歩進んで二歩下がるようなキャリア形成を歩んできました。現在では、プログラミングが得意で、自ら短期間でソリューション開発をしているソロ情シス(スーパーひとり情シス)です。
第十章:森の中の副業型ひとり情シスの弾吾郎さんは、海外でのビジネス経験も豊富で現在は森の中の拠点で、小さなお子さんを育てながら穏やかに暮らしているひとり情シス経験者です。大手企業からIT担当者が不在な中小企業まで、幅広く開発とサポートをしています。