第1回:CMSから始めるDX–コンテンツ管理システムとは何か

今回は「第1回:CMSから始めるDX–コンテンツ管理システムとは何か」についてご紹介します。

関連ワード (CMSから始めるDX、マーケティング等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ウェブサイトを効率的・効果的に運用するには、コンテンツ管理システム(CMS)の利用が不可欠です。

 日本企業の場合、保有するコンテンツの種類や数、ウェブサイトの階層が少ないケースが多いため、最初は安価なものを採用する傾向があります。こうした際に選ばれてきたのがブログツールから発展したオープンソース系のCMSでした。しかし、サイトに掲載する情報を増やしながら長期的な運用を考える場合、企業向けに提供されて実績を重ねてきたCMS製品を利用する必要性が高まります。

 ウェブサイトの規模が小さなうちは、基本的なガイドラインを作成・共有することでコンテンツの管理が可能です。しかしながら、規模が大きくなると管理ツールを利用して以下のような点を運用する必要が出てきます。

 企業は、販売促進のために潜在顧客のプロファイルを取得・リーチすることがあります。そこでマーケティングオートメーション(MA)を利用したり、ウェブサイトを強化したりしますが、その際にマーケティングツールを利用するケースが多いでしょう。ウェブサイトでは、潜在顧客の関心を引くためのコンテンツの管理に加え、ランディングページの構築などがあり、この部分は本来CMSに求められる機能です。ですから、ページの作成・管理という役割を考える上でCMSを活用すれば、マーケティング活動の全体的な効率を改善できます。

 実際にマーケティングツールを利用すると、コンテンツ管理とは別の仕組みで作業をすること、例えばランディングページの構築などが出てきます。この部分は本来CMSに求められる機能であり、ページの作成・管理という役割を考える上で、CMSの強化により全体的な効率を改善できます。

 サイトコアが2022年6月に発表した「Sitecore、顧客ロイヤリティに関する日本の消費者意識調査の結果を発表」でも明らかになっていますが、中小企業が消費者の目に留まるには、32%の回答者が「Webサイト上に経営者情報があること」としており、情報提供の重要度は明確です。そして、81%が「消費者はお気に入りのブランドとより深いつながりを持ちたい」と感じています。

 ウェブサイトは企業や商品の情報を手に入れられる最も手軽なデジタルタッチポイントであるという点は揺るぎなく、ウェブサイトのコンテンツがさまざまなチャネルに展開していくことは長期的に変わらないと考えられます。

 現在ではCMSを利用することでさまざまなシステムとの連携が可能になり、コンテンツの充実を図れるようになりました。既存の製品情報システムと連携できれば、製品に関する情報をより充実させることが可能となります。製品に関する質問と回答なども掲載すれば、より問い合わせを増やせるかもしれません。既にCMSは、ページの制作という役割以上に重要度が増しているといえます。

 CMSの歴史は長く、常に新しいテクノロジーの採用・トレンドに対応している製品でなければ生き残れません。CMSの採用を検討する企業にとって、導入事例や機能などを参考にして評価する形が多くあります。しかしながら、上記で言及した通り、将来的な運用を考える上で「最新のテクノロジーを利用できるかどうか」という点で選定することが重要となります。ITシステムの表現で使われる「枯れたテクノロジー」というのは、ノウハウはあるとしても、新しいことができない、カスタマイズはできても自ら将来のロードマップを書くというのは難しいものを指します。

 新しいテクノロジーを採用する理由には、効率的に開発・運用でき、コスト的にもメリットがあるなど、枯れたテクノロジーにはないメリットがあります。これを理解するために、CMSという製品を世代別に分けて、どういう仕組みで提供されてきたのかを紹介します。

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