SDGs、認知理解は高いが取り組みが成果を出している企業は3割程度–SATORI調査
今回は「SDGs、認知理解は高いが取り組みが成果を出している企業は3割程度–SATORI調査」についてご紹介します。
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マーケティングオートメーション(MA)ツール「SATORI」を開発・提供するSATORIは、「MA導入実態調査」と「企業のSDGsにおける取組状況と意識調査」を実施し、結果を発表した。
これによると、SDGsの認知理解は84.7%と高いが、取り組みが成果を出している企業は3割程度だということが分かった。
また特に取り組みが進んでいるのは、目標8「働きがいも経済成長も」(全体:41.0%)と目標5「ジェンダー平等を実現しよう」(全体:39.7%)、目標3「すべての人に健康と福祉を」(全体:37.1%)が上位に挙げられている。これは「今後取り組みたいSDGsの目標」を聞いた質問でも同様だった。
この調査は、マーケティングやセールス部門に従事する企業の関係者620人を対象にしたもので、7月22日〜7月25日の期間でインターネット調査により実施された。調査地域は関東1都6県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、茨城県、群馬県、栃木県)と関西2府4県(京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、滋賀県、奈良県)、静岡県。
自社の取り組み状況について聞くと、「積極的に取り組んでおり成果が出ている」のは全体の33.4%にとどまった。「取り組んでいるが成果が出ていない」が32.0%、「取り組めていない」が28.0%だった。
「積極的に取り組んでおり成果が出ている」と回答した企業を規模別に見ると、従業員300人未満の企業では全体平均を下回り、300人以上の企業では上回る結果となった。300人以上1000人未満では40.2%、1000人以上5000人未満では35.6%、5000人以上では54.1%だった。
また「MA実態調査」との相関で、MAツールを導入している企業では「積極的に取り組んでおり成果が出ている」が69.8%と、未導入の企業(30.2%)よりもSDGsの取り組みが進んでいることが分かった。
「取り組んでいるが成果が出ない理由」や「取り組まない理由」としては「社内の人材不足、推進する部門や組織がないから」がともに1位だった。また、「取り組んでいるが成果が出ていない理由」に「自社の売上につながらないから」という回答が25.4%(4位)を占めた。
さらに「取り組んでいる理由」では、「社会的な意義があるから」(目標8:32.9%/目標5:33.9%/目標3:28.2%)が多くの目標で1位となった。目標8と5では次いで「現場社員が共感しているから」(目標8:31.2%/目標5:27.2%)が挙がっている。
SATORIでは、対法人ビジネス(BtoB)と対消費者ビジネス(BtoC)の事業内容に関わらず、上位の目標は同じであったことから日本の企業におけるSDGsの取り組みでは「人」に関する項目の優先度が高い傾向があるとしている。