ワークデイが事業戦略を更新、サービスやパートナー施策などを強化
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人事・財務のクラウドサービスを展開するワークデイは10月21日、事業状況について説明会を開き、9月に米国フロリダ州オーランドで開催したカンファレンス「Workday Rising」の報告を行った。重点施策で「ユーザー体験(UX)」「サービス基盤」「スキル」「パートナー」の4点を強化している。
米国本社エグゼクティブ・プレジデント 日本担当ゼネラルマネージャーでワークデイ社長の正井拓己氏は、3年ぶりにリアル開催となったWorkday Risingに国内から50人ほどが現地会場に赴き、オンラインを含め約1万9000人が参加したことを明らかにした。
企業は、数年に及ぶコロナ禍に加えて、直近の急激な物価高騰や環境保護への対応などにも迫られ、効果的な人材や財務の施策に取り組んでいるとする。正井氏は、「当社は組織改革を担う人を『チェンジメーカー』を呼び、今回のイベントはチェンジメーカーが人事、財務、ITなどの部門を横断して変革を推進する重要性を強く印象付ける内容だった」と報告。その上で、「各種バックオフィス業務のシステムが(収益を稼ぐ)フロントシステムの性質を帯びるようになり、システム開発も個別最適からベストプラクティスを採用する傾向が強まる。それらを踏まえイベントで当社の4つの方向性を発表した」と述べた。
まずUXは、同社サービスのUXの設計を一新して直感的に操作する機能を強化したほか、アプリ開発基盤「Workday Extend」にローコード/ノーコードのビジュアル開発、ウェブベースの統合開発環境の「App Builder」、GraphQLベースのアプリ連携API「Workday Graph API」を追加した。Workday Extendは2020年にリリースされ、「日本のお客さまの採用が始まっている」(正井氏)という。
サービス基盤は主に財務向け機能を強化した。「Workday Strategic Sourcing」で契約内容からリスクや特定情報を迅速に検索する機能や、調達先企業のESG(環境・社会・統制)の開示情報を取得する機能を実装したほか、調達先企業のESGデータを分析する「Workday Supplier Sustainability」を提供。予算計画サービスの「Workday Adaptive Planning」に機械学習を使った予測機能を追加し、経費管理サービスの「Workday Expenses」では重複している経費申請を検出できるようにした。正井氏によれば、人事の「Workday Human Capital Management(HCM)」と財務の「Workday Financial Management」の連携使用が増えており、SalesforceがWorkday Financial Managementの新規ユーザーになった。
スキルについて正井氏は、「『リスキリング』が注目されるなど人材戦略で重要になり、人的資本の情報の透明性を高めることが求められている」と説明した。ここではアクセンチュアと連携し、サードパーティー製ツールが保有する人材のスキル情報を同社の「Skills Cloud」へ取り込むようにした。これにより企業がスキルを定義し、従業員のスキルを可視化したり、業務に必要なスキルと従業員が持つスキルのミスマッチを軽減したりできるとする。
パートナー施策では新エコシステム構想を発表した。グローバルな協業と提携を拡大し、産業別ソリューションを共同開発し、共同で市場展開していくという。日本法人の国内向け施策は、2023年2月開始の新年度事業戦略で具体的に発表するとしたが、新パートナーの獲得とチャネルパートナーやコンサルティングパートナーなどパートナー種別の拡充を図るとした。
この他にも2023年の事業戦略に向けて、Workday Financial Managementの展開を強化し、人事と財務の情報を連携させた顧客企業の経営強化を支援するほか、企業と従業員の関係性を高める製品を投入するという。また正井氏は、顧客企業の経営層コミュニティーの創設や日本法人社員がより働きがいを高めていける組織運営にも取り組むと表明した。