孤独感で退職する従業員、解決の鍵は「オンボーディング」
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新入社員のオンボーディング(入社した社員が戦力として力を発揮できるようにするためのプロセス)は、長くて、退屈で、費用のかかるプロセスだ。しかし調査や企業ヒアリングの結果、オンボーディングが不十分で新入社員の人間関係や職務上のニーズを満たせていないと、最終的に従業員の離職につながる可能性がある。
新入社員のオンボーディングの目的は、新入社員を会社の企業文化になじませることだ。オンボーディングでは、新しい社員に職務内容のほか、企業のコアバリューや価値観を伝え、チームメンバーとの結びつきを作る必要がある。
もちろん、最終的なゴールは、新入社員と会社との結びつきを強め、離職率を下げることだ。しかし不幸なことに、多くの企業のオンボーディングプログラムは、これらの目標を達成できておらず、かえって有害な結果をもたらす場合もある。
オンボーディングの体験が不十分だと、新しい従業員が孤立を感じ、職務を果たすに当たって途方に暮れてしまうことになるかもしれない。そうなればその後の生産性低下や燃え尽き症候群につながりかねず、会社からの適切なサポートがなければ、静かな退職(quiet quitting)が続出する可能性さえある。
AirspeedとWorkplace Intelligenceが実施した調査によれば、労働者の3人に2人は、孤独感や断絶を感じることが原因で仕事を辞めてしまう可能性があるという。この調査では、従業員が離職する最大の理由は孤独感や断絶感であり、これらは同時に、リモートワークやハイブリッドワークを採用している組織が直面する最大の課題でもあることが明らかになった。
また、かなりの数の従業員が、断絶(36%)や疎外感(35%)、孤立(34%)、孤独(33%)を感じると回答していた。調査対象企業の経営幹部のうち75%が、企業文化や他の従業員とのつながりを強く感じられる企業に入社した従業員は、給与や福利厚生の大幅なカットも受け入れると考えていることも分かった。
企業の経営幹部の92%が、企業文化の改善が必要だと認めていることも明らかになった。これは、企業文化は職場と従業員を結びつけ、従業員の職場への関心を維持するための「接着剤」だからだ。