「Microsoft Authenticator」、プッシュ通知の承認に「数値入力」が利用可能に
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Microsoftが、多要素認証(MFA)アプリ「Microsoft Authenticator」向けに、プッシュ通知で「数値の一致」を有効化する機能の提供を開始した。
この高度な新機能は、Microsoft Authenticatorで一般提供されており、プッシュ通知スパムを利用した、MFAに対する攻撃を阻止するのに役立つ。
2022年に入って、研究者たちは「Office 365」ユーザーに対するいわゆる「MFA疲労攻撃」を確認した。この攻撃手法では、不正に入手したパスワードで被害者のアカウントにログインしようとしてMFAプッシュ通知を繰り返し表示させる。攻撃者が狙っているのは、ある時点で被害者が通知にうんざりしたり、注意が散漫になったりして、そのログイン試行を誤って承認してしまうことだ。
Authenticatorアプリで数値の一致が有効になっている場合、ユーザーはMFA要求を承認するときに、単に「承認」をクリックするのではなく、サインオン画面に表示された番号を入力する必要がある。MFA疲労攻撃の被害に遭ったことのあるユーザーを抱える管理者は、この機能を重宝するだろう。
MicrosoftのIDセキュリティ担当ディレクターAlex Weinert氏によると、管理者は当面、Authenticatorで数値の一致を有効にできるが、2023年2月末にはすべてのAuthenticatorユーザーに対して、その設定をデフォルトにする予定だという。
管理者は、Authenticatorで地理的な場所やアプリケーション名のコンテキストを有効にして、ユーザーがログイン試行を誤って承認してしまうのを防ぐこともできる。
Microsoftは、数値の一致を設定する手順を公開している。数値の一致は、グループやそのほかのフィルターによって有効にすることが可能だ。同社によると、数値の一致は、「Apple Watch」の通知ではサポートされていないという。数値の一致がAuthenticatorアプリのデフォルトになったら、管理者向けのロールアウトコントロールは削除される予定だ。
「iOS」版のAuthenticatorは「App Transport Security」(ATS)を使用する。これは、Appleが2015年に「iOS 9」で導入したセキュリティ機能で、インターネット上の安全な接続を強化する。ただし、ATSはアプリ開発者が有効にする必要がある。2019年、研究者が3万種類のアプリをスキャンしたところ、67%のアプリでATSが完全に無効になっていた。