ふくおかFG、日本IBMとデジタル施策で戦略的提携–基幹システムを近代化
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ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は11月11日、日本IBMとデジタルトランスフォーメーション(DX)推進強化のための戦略的パートナーシップを締結したと発表した。両社でDXを推進し、コア事業の強化、デジタル活用組織体制の実現、基幹システムの刷新などを図る。
FFGは、日本IBMとの協働で顧客の利便性と業務の生産性の飛躍的な向上を目指すと説明。個人顧客向けアプリや法人顧客向けのポータルサイトなどのデジタルの顧客接点(チャネル)を構築し、顧客ニーズを的確に捉えたサービスを展開するという。
両社は、デザイン思考やアジャイル開発などの研修、実地研修などを通じて将来的な新規価値を創造できるデジタル人財を育成していくだけでなく、従業員との関係性を高める働き方や組織風土の改革などに取り組む。また、FFGのIT開発などの内製化体制を構築するため、IBMグループのレッドハットのアジャイルトレーニングを採用する。加えて、統合された顧客体験やデータ戦略に必要な全体最適化のITアーキテクチャーの在り方についても検討し、新しい金融デジタル基盤の構築を目指すとしている。
また、この戦略に基づいてFFGとしての新たな基幹系システムを2段階で構築する。第1段階は、期間を2022~2026年度として、広島銀行、日本IBM、キンドリルジャパンと共同で、既存資産を生かしつつ新しい技術的要素を取り込んで現代的なシステムに置き換えるシステムモダナイズを行う。DX施策に対応するシステムとするため、勘定系と情報系のプログラムの複雑性解消、オープン化の推進などによる効率化を図り、勘定系と各種チャネルとの接続性を格段に向上させる基盤の新設、APIの拡充による高度化を行う。これをベースに次世代基幹系システムへ移行する。
第2段階は、2032年度を目標年次として、第1段階でモダナイズしたシステムより、メインフレームやオープン/クラウド基盤など多様な選択肢を最適に組み合わせるハイブリッドプラットフォームにする。システム機能面では、日本IBMの人工知能(AI)や量子技術なども活用するという。
なお広島銀行は、NTTデータが提供するメインフレームにオープン系技術を活用する「MEJAR」の共同利用行としての参加を検討しており、同日付で2030年度に稼働予定の第4期のMEJARスキームに加わる検討を開始したことを発表した。これについてFFGは、ビジネス面における重要なパートナー行としての広島銀行との協力関係を継続すると説明している。
FFGには、フルクラウド型バンキングシステムによるサービスを展開するみんなの銀行や、デジタルマーケティングのiBankマーケティングがあり、今回の取り組みで両社が蓄積してきたこれまでのノウハウをFFG本体のDXとして活用していくとしている。