AWS、AIや機械学習環境の信頼性向上を図るサービスを発表

今回は「AWS、AIや機械学習環境の信頼性向上を図るサービスを発表」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Amazon Web Services(AWS)は、年次イベント「re:Invent 2022」を米国時間11月28日~12月2日に米国ラスベガスで開催している。会期3日目の11月30日の基調講演には、データおよび機械学習担当バイスプレジデントのSwami Sivasubramanian氏が登壇し、人工知能(AI)や機械学習環境の使い勝手や可用性、セキュリティを高める新サービスを発表した。

 ここ数年企業や組織では、AIや機械学習の技術を用いて膨大なデータから事業や業務の改善、革新などにつながることが期待される洞察(気づき)を得ようとする取り組みが拡大している。講演でSivasubramanian氏は、「気づきを得るというのは瞬間の出来事で、ひらめきでもある。そこには正しい戦略が必要であり、長い時間と労力、たくさんのデータから分析力と観察力を持って相関性を導き出して、ようやく洞察を得ることができる。そのためのパイプライン全てを整えなければ、より良い洞察を得られない」と述べた。

 さまざまなユーザーがAIや機械学習に触れる機会が増し、彼らが日常的にも利用するようになると、使い勝手や安定性、セキュリティなどに物足りなさを感じるようになるだろう。Sivasubramanian氏によれば、トップユーザーの94%が10種類以上のデータベースや機械学習のサービスを併用しているといい、利用環境も複雑になりつつあるとのこと。同氏の講演で発表された新サービスの多くが、そうしたユーザーニーズや複雑性に対応するものだった。主な新サービスと概要は次の通りだ。

Amazon Athena for Apache Spark

 インフラをプロビジョニングすることなく、瞬時にApache Sparkのワークロードを実行する。「Amazon Athena」(ストレージサービス「S3」のデータのクエリーサービス)との連携が容易になる。

Amazon DocumentDB Elastic Cluster

 ペタバイト規模のデータと毎秒数百万回のリクエストを処理するための環境を自動的に拡張する。「処理性能に悪影響を与えないように規模を拡張でき、かつ、複雑なデータのオーケストレーションにも対応する必要が出てきている。だが、競合製品は性能が低く、しかも法外なライセンスが発生する」とSivasubramanian氏。

Amazon Redshift Multi AZ

 データウェアハウスサービス「Amazon Redshift」の環境を同一リージョン内の複数の「アベイラビリティーゾーン」(AZ)に展開できる。AZは複数の物理データセンターで構成される単位。あるAZで万一障害が起きても自動的に別のAZに切り替わり、サービスを継続できるようになる。なお、異なるリージョンでは利用できない。

AWS Glue Data Quality

 特にさまざまな構造化データ、非構造化データを集めるデータレイクにおいて、データの品質を検査、管理する。ユーザーが事前に定義したルールに合致しないデータ(例えば、ある項目に含まれるべき数字が入っていない、記述ルールと異なる文字列になっている、など)を検出し、そのデータを除外、修正するなどして、データの品質向上を図ることができる。

Amazon Redshift auto copy from S3

 S3に格納されているデータをRedshiftの環境へ自動的かつ継続的にコピーする。re:Invent 2022の会期2日目に発表した「ゼロETL」に基づく新サービスの1つで、両環境をまたぐデータ移動でのETL(データの抽出、変換、格納)の手間をなくす。

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