NFL、「Kaggle」でコンペ開催–選手のケガ防止に向け

今回は「NFL、「Kaggle」でコンペ開催–選手のケガ防止に向け」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米プロフットボールリーグ(NFL)は米国時間12月5日、「Kaggle」でコードコンペを開始した。クラウドソーシングによるこのコンペの最終的な目的は、人工知能(AI)と機械学習(ML)を活用して、試合中の選手の接触を分析/検出するために役立てることだ。このコンペは、NFLがAmazon Web Services(AWS)との革新的なパートナーシップの下で取り組んでいる、選手の負傷の予測と防止に向けたNFL選手の仮想シミュレーション「Digital Athlete」の一環となっている。

 KaggleはデータサイエンティストやML専門家が参加するオンラインコミュニティで、データセットを用いて現実世界の課題の解決を目指すさまざまなコンペが開催されている。NFLの今回のコンペ「NFL Contact Detection Challenge」(NFL接触検出チャレンジ)は2023年3月1日まで開催され、1等賞金は5万ドル(約680万円)となっている。

 このコンペの目的は、試合中に発生する選手の物理的な接触を検出するというものだ。コンペの参加者らは、選手の安全性を高められるよう、試合映像を視聴し、選手の接触が発生する瞬間を分析する。その後、NFLはMLとコンピュータービジョンを活用し、フットボール試合中のどの瞬間に選手間の接触が発生するかを特定しようとしている。

 過去にNFLがスポンサーとなったKaggleのコンペでは、ヘルメットの衝突による衝撃を検出/識別するアルゴリズムが成果として得られたが、同リーグはさらに一歩先へ踏み込もうとしている。今回のコンペの目的は、選手が互いに接触する瞬間や地面に激突する瞬間に関する同リーグの予測能力を高めるというものだ。

 NFLのプレスリリースには、コンペの結果から「フィールド上で接触が発生するタイミングを定量化するNFLの能力を向上」させることで、「選手の負傷に関する予測能力を強化し、最終的には負傷を防げるようになる」と記されている。

 NFLとAWSとの数年間にわたる協業により生み出されたDigital Athleteにより、NFLは選手の大きな負傷を予測/予防するための定量化可能なデータを得られるとされている。

 Digital Athleteでは、Kaggleの参加者らが分析した試合データに基づき、自動化された実験的なNFL選手に膨大なフットボールプレーをシミュレーションさせることが可能だ。

 これにより、選手が履いているシューズや、フィールドの状態、天候といった、数多くの条件に基づく選手の安全面を左右する情報が同リーグに提供される。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
WebAssemblyをPOSIX対応に拡張した「WASIX」登場、bashやcurl、WebサーバなどLinuxアプリが実装可能に。Wasmerが発表
WebAssembly
2023-06-07 07:50
サイバーエージェント、和製生成AI開発や広告のAI活用基盤にデル製サーバーを採用
IT関連
2023-08-02 01:17
Go言語が実行時のプロファイラ情報でコンパイルを最適化する「Profile-guided optimization」パブリックプレビュー
Go
2023-02-14 18:22
Wovn Technologies、外国籍従業員向けに「ビザ申請クラウド」を導入
IT関連
2024-11-03 06:01
給料日を待たずに給与の一部が引き出せる新機能をRevolutが英国で導入
IT関連
2021-08-21 04:28
国内ITインフラ支出動向、IDCが分析結果を発表
IT関連
2024-04-11 20:01
第2回:AI導入への期待と不安のギャップを埋めるには
IT関連
2024-07-09 06:08
【コラム】セラノスの事件から学ぶべきことは?「友人は大切に」
IT関連
2022-01-24 08:49
渋谷区、脱PPAPを促進し職員のメールセキュリティ強化
IT関連
2023-06-17 19:21
「Android版Googleアプリが落ちる問題」の比較的まともな対処法【公式案内の追記あり】
くわしく
2021-06-23 12:38
必要な場所にデータを移動させるオープンソースのデータコネクタープラットフォームAirbyteが28.3億円調達
ソフトウェア
2021-05-27 04:20
先端システム技術研究組合、デジタルツインのための半導体設計基盤開発に着手
IT関連
2023-05-19 09:39
理研と富士通、量子コンピュータの研究拠点を埼玉に開設 実用化に向け試作機など開発
企業・業界動向
2021-04-03 05:05
古河電工とシャープ、CATV事業者向けローカル5Gの商用化を検討
IT関連
2022-07-28 17:56