「ひとり情シス大学1日コース」開講報告(2)–ひとり情シス協会の認定インストラクター

今回は「「ひとり情シス大学1日コース」開講報告(2)–ひとり情シス協会の認定インストラクター」についてご紹介します。

関連ワード (「ひとり情シス」の本当のところ、運用管理等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 2022年11月22日に、大阪府工業協会とひとり情シス協会が共同で開催した「ひとり情シス大学1日コース」(第1回)ですが、IT系のセミナーや書籍などは人によって評価が分かれます。「簡単過ぎる」と断じる方もいれば、「難し過ぎる」と頭を抱える人もいます。万人受けを狙おうとして、誰にも満足されないこともあり得るでしょう。

 そのため、講座後の評価はとても気になるところでしたが、記入いただいたアンケートを集計したところ、5段階評価で「大変満足」が54.8%、「満足」が41.9%、「ふつう」が3.2%、「やや不満」と「不満」が0%で平均スコアは4.51でした。96.7%の参加者に満足いただけたようです。年間800件の講座を実施する大阪府工業協会でも、近年まれに見る集客力と高評価とのことでした。今回の講座では、「経験3年未満のIT担当者」の求める内容を提供できたようです。

 実務内容に近い講義内容の提供を一貫して目指したところ、アンケートでも以下のようなコメントが多く寄せられました。

 中堅中小企業のIT担当者は、十分な予備知識もないまま実際の職場で実務を通して学んでいくことが多いと思われます。そのため、トラブルに直面した時の具体的な行動指針や社内ユーザーとのコミュニケーション方法、ITベンダーとの交渉方法などがとても参考になったようです。

 講座の後には受講者同士のクローズドなネットワークを構築しました。同じ内容を学んだことで、コミュニケーションを取りやすい場になると考えています。さまざまな問題を共同で解決したり、講師から助言をもらったりできるほか、より難しい問題が発生した場合には、ひとり情シス協会の関係者も対応します。そうした取り組みによって継続的にスキルを向上できればいいと思います。

 講座は必要な内容を1日に凝縮したものでしたので、受講者によっては「もっと深く聞きたい」という意見もありました。「昨今の状況にも対応したセキュリティだけの講座を受けたい」や「コロナ禍で緊急対応したネットワーク技術をもっと知りたい」などの声もありました。次の課題が明確になったことも1つのスキルアップだと思えます。

 実際のひとり情シスの仕事ぶりは、あまり一般には公開されていません。これといった正解があるものではありませんし、わざわざ開示するのが気恥ずかしいという方も少なくありません。そのため、業務で培ったノウハウを他人に共有することがほとんどなく、秘伝のテクニックと化してしまうのです。

 今回の講座で実際の事例を多用できた理由の一つに、ひとり情シス協会がまとめた書籍「ひとり情シス列伝」があります。同書では、さまざまなタイプのひとり情シスの実体験を基に、「経営層とのコミュニケーション」「自分の評価をアピールするには」「2人目採用の経験談」「冷遇される職場での挑戦」「予算獲得への道筋」「ITインフラの刷新」「最適なパートナーの発見」といったテーマで分析しています。

 講座では講師自身の経験談に加え、ひとり情シス列伝で取り上げた48の体験談と79のアドバイスを交えて説明しました。受講者には同書を副読本として配布しましたので、復習として読んでいただけるのではないかと期待しています。

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