キョーラクとIBM、AIで難易度の高いハクリボトル外観検査を自動化
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キョーラクと日本IBMは、二重構造で難易度が高いハクリボトルの外観検査を自動化するシステムをキョーラクが2022年1月に導入したと発表した。同システムでは人工知能(AI)を活用し、キョーラク栗東工場の検品工程で稼働している。
なおキョーラクは、同システムを土浦工場にも展開し、2023年1月に本格稼働を開始した。同社は今回のシステム導入で、ハクリボトル製造ラインの検品を無人化でき、安定して高い品質での検査を継続している。
同社は1947年にプラスチック業界に進出して以来、プラスチック成形分野で常に「スペシャリティの追求」を続けているとのこと。ハクリボトルは、高い鮮度保持性に加え、顧客が使いたい分量だけしぼり出したり、中身が減っても自立性に優れているという、キョーラク独自の特殊な技術で生産されている。
一方で、ハクリボトルは内袋が外殻から剥離して縮む二重構造のため、従来のボトルに比べ、様相や異物の色の識別などの特徴で検査をルール化するのが難しいという。そこでキョーラクは、既存の検査装置で検出できない不良を高いスキルを持った担当者が交代で目視により検査していた。
しかし、高いスキルを必要とする目視検査は、検査員による品質のバラツキや人材育成の難しさなどの課題があった。また、検査員を確保できない場合に、生産ラインを停めなければならなかったという。
今回導入した外観検査システムは、AIを活用して判別することで、複雑な様相の不良にも対応できる。また、IBMのサーバー「IBM Power AC922」を活用しており、生産されたハクリボトルをリアルタイムに撮影したのち、画像をAI推論や学習を高速で処理し解析を行うことができる。