Raspberry Pi、デバッグ用プローブを発売
今回は「Raspberry Pi、デバッグ用プローブを発売」についてご紹介します。
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英Raspberry Pi財団は現地時間2月20日、「Raspberry Pi Pico」や、「Arm」アーキテクチャーに基づく他のマイクロコントローラー上で実行されているコードのデバッグを可能にするプローブ「Raspberry Pi Debug Probe」の販売を開始したと発表した。
このプローブはPicoとその「RP2040」マイクロコントローラーをベースにしており、12ドル(約1600円)で販売されている。この製品は、2023年に入ってから初めての製品であり、新型コロナウイルスのパンデミック以降、供給不足に陥っている「Raspberry Pi Zero W」や「Raspberry Pi 3 Model A+」、「Raspberry Pi 4」の2GB版と4GB版の安定供給に向けて同社が取り組む中で投入された。
同社がこのプローブの製品化を決定したのは、Pico上でのプログラムのデバッグにPicoが用いられていることに気付いたためだという。Debug Probeのパッケージには、USBとSerial Wire Debug(SWD)間のブリッジや、汎用USBシリアルアダプター、ホストとの接続ケーブル、デバッグ対象機器との接続ケーブルが同梱されている。
しかし、コードのデバッグをしない場合でも、このブローブは有用な追加コンポーネントになるはずだ。Raspberry Pi創設者のEben Upton氏は発表の中で「Raspberry Pi Debug Probeは低コストであるため、コストパフォーマンスという観点で他のUSBシリアルアダプターの代替となる。Pi Towers(Raspberry Pi本社)では、かつてお気に入りのアダプターとして用いられ、広く普及していたFTDIケーブルの多くがこのプローブで置き換えられている」と記している。
同氏によると、Debug ProbeはPicoをはじめとする、RP2040をベースにしたデバイスを想定して設計されているが、3V3の入出力があるSWDポートを備えたArmベースのマイクロコントローラーであれば、どのようなものでもデバッグできるという。
Upton氏は、プログラムを記述する必要のある人であれば、バグの発見作業がどれだけ嫌であったとしても、いずれはやらなければならない「必要悪」だと記している。このプローブは、Pythonなどの高水準なインタープリター形式で動作するような言語ではなくC言語などを用いて、「ベアメタル」上で実行されるプログラムを記述する人たちのためのものだ。
Debug ProbeはUSBとSWDの間のプロトコルを変換するブリッジとして機能する。RP2040では、SWDポートからデバッグポート(DP)へのアクセスを提供する。つまりこのプローブは、ホストが対象機器のデバッグポートにアクセスするための、USBとSWDとの間のブリッジとなる。USBを介する接続は、より手軽であり、PCやMacと接続する際には唯一の選択肢になるとUpton氏は記している。