スマートフォン分野、2023年の動向–モバイル関連の主要トレンド
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テクノロジーの歴史は多くの点で、物理的なサイズを縮小しつつ、コンピューティング性能、システム統合、接続性の強化と低価格化に取り組んできた歴史だ。
言い方を変えれば、50年前のコンピューターは、部屋と同じくらいの大きさで、わずかな台数が初期のインターネットによって相互接続され、何十万ドルものコストがかかり、利用できる人はごく少数だったが、現在は高度に接続された強力なハンドヘルド型デバイスが、数百ドルで販売されており、60億人以上が所有している。
しかし、テクノロジーの世界において変わらないものは何一つない。たとえば、現在主流のハンドヘルドが、やがてウェアラブルデバイスや埋め込み型デバイスに取って代わられ、適切な接続機能とともに、真のアンビエントコンピューティング時代が到来する可能性がある。だが、ひとまずモバイル分野の短期的なトレンドを見てみよう。
まず、少なくとも短期的には、悪い知らせがある。世界スマートフォン市場は現在、パンデミック後の落ち込みのさなかにあり、アナリスト企業Canalysは、2022年の出荷台数が12%減の11億9000万台(2014年以来最低)で、第4四半期は18%減の2億9690万台だったと発表した。トップ5のベンダー全社で、2022年第4四半期の出荷台数が前年同期比で大幅に減少している。Appleが11%減、サムスンが17%減、小米科技(シャオミ)が27%減、OPPOが16%減、Vivoが16%減だ。Appleの第4四半期の業績は、中国の製造施設に対する新型コロナウイルス感染症関連の制限と需要の鈍化が重なったことで、同社初の2桁減となった。
市場をリードするAppleとサムスンは、高級スマートフォンの販売によって収益性の維持を図るだろう、とCanalysは指摘する。サムスンの場合、そうした製品には、折りたたみ式の「Fold」「Flip」シリーズや、新しい「Galaxy S23」シリーズがある。しかし、シャオミ、OPPO、Vivoなどの中国ベンダーは、「依然として国際市場の逆風と国内市場の過酷な競争の影響を受けやすい」とCanalysは述べた。
世界的な景気後退のリスクが高まっているため、2023年は困難な年になり、スマートフォン市場の回復の道筋は不透明だ、とCanalysは結論づけている。「小規模なベンダーは、合理化されたポートフォリオと効率的なチャネル管理によってニッチな機会を見つけ出し、収益性の確保に注力しなければならない」。CanalysのアナリストであるAmber Liu氏はこのように述べた。「一方、人気のあるブランドは、確立されたIoTエコシステム、差別化されたハイエンド製品、効果的なチャネルおよびプロモーション戦略によって、需要喚起の方法を追及するだろう」
良い知らせは、こうした状況でも新しいデバイスが発表されていることだ。2023年のスマートフォン発売サイクルはすでに始まっており、サムスンの「Galaxy S23 Ultra」のほか、「OnePlus 11」、Lenovoの「ThinkPhone」など、注目すべき新製品が発表された。以下の表のように、楽しみな製品は他にも数多くある。
予想される発表時期Apple「iPhone 15」シリーズ9月Google「Pixel Fold」4月/5月(「Google I/O」)または8月Google「Pixel G10/7 Ultra」不明Google「Pixel 7a」シリーズ4月/5月(Google I/O)華為技術(ファーウェイ)「Mate X3」第1四半期(中国)Microsoftの折りたたみ式「Surface」不明「Motorola Razr(s) 2023」8月OPPO「Find N2 Flip」2月15日(グローバル市場向けの発表)OPPO「Find X6 Pro」第1四半期サムスン「Galaxy Z Fold5/Flip5」8月「Xiaomi 13」シリーズ2月(MWCで海外向けに発表)