OutSystemsジャパン、クラウドネイティブアプリ向けのローコード開発基盤を国内提供
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OutSystemsジャパンは4月14日、2022年11月にグローバルで発表したローコード開発基盤「OutSystems Developer Cloud(ODC)」の国内提供を開始すると発表した。2023年4月にはODCの東京リージョンを開設するなど、利用環境の拡充も図っている。
ソリューションアーキテクトマネージャーの廣瀬晃氏は、「(企業が)デジタルトランスフォーメーション(DX)を実現し、素早くスケールするにはクラウドネイティブ化が最適解。また、ローコード開発による自動化・省力化もソフトウェアエンジニア不足を補うために必要だ」とODCの価値を強調した。
ODCはクラウド専用アプリケーションの開発を目的としたローコード開発基盤だ。内部構造は「OutSystems 11」と「OutSystems 11 Cloud」で構成され、ソフトウェア開発に必要な一連の基盤を用意している。
一般的に開発時はクラウド環境やデータベース、セキュリティ、継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)、ネットワークインフラなど各所に配慮した事前設定が必要となるが、ODCは「Kubernetes」に代表されるコンテナー環境、各種クラウドサービスとの連携、マイクロサービスアーキテクチャーを備える。シニアソリューションアーキテクトの阿島哲夫氏によると、「アプリケーション開発の準備に必要な数千万円の費用と、12カ月以上の期間を短縮できる」という。
同社の説明によれば、ODCの開発環境はOutSystems 11を踏襲しているが、インフラ面は大きく変化しているという。OutSystems 11では、Amazon Web Services(AWS)上の「Windows Server on EC2」で、「ASP.Net + React.js」と「IIS + .Net Framework」、データベースに「Microsoft SQL Servier」か「Oracle Database」のシステム構成で使用するが、ODCはデータベースを「Aurora PostgreSQL」、実行環境を「Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)」に変更した。
現在は同社が契約するAWS環境を活用するが、将来的には顧客企業が用意するAWSや「Microsoft Azure」のKubernetes環境もサポートする予定だ。また、ODCは1つのアプリケーションを1つのコンテナーとしてパッケージングして実行する仕組みを採用。アプリケーション間はREST APIベースで疎結合し、各アプリケーションの保守性や安全性を向上させている。一連のインフラやユーザー管理、ログ監視などはダッシュボードから閲覧可能だ。
クラウドサービスであるODCは常に更新を重ねており、今後は未実装機能を補うカスタムコード拡張や、外部データベースとの接続容易化、検索エンジン最適化、従来はアプリケーション側で行っていたIPアドレス制限、上位エディション向けにシステムおよび組織統制(SOC)2、企業内のプライベートなネットワーク内で完結させるエンタープライズネットワーク接続、「Jenkins」「Azure DevOps」などCI/CDツールとの連携を2023年前半に予定している。
なお、OutSystems 11は2027年3月までの提供を予定しており、既存ユーザー企業は即時移行する必要はない。短期的にはOutSystems 11とODCを併用し、ODCが必要な機能を取りそろえたタイミングで移行するとよいという。また、OutSystemsジャパンは各種ドキュメントの日本語化に取り組んでいる。