IIJ、都立学校248校の帯域確保型インターネット接続環境を構築
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インターネットイニシアティブ(IIJ)は4月27日、東京都立学校248校(島しょ地域を除く高校・特別支援学校・中学校・小学校)に、1校当たり2Gbpsのインターネット専用線接続サービスを提供し、合計496Gbpsの帯域確保型インターネット接続環境を構築したと発表した。
「GIGAスクール構想」における学校ネットワークの構築では、最大1Gbpsの回線を導入する学校が大半を占める中、公立学校へ2Gbps(1Gbps×2回線)の帯域確保型インターネット接続を一斉に導入するのは国内最大級の取り組みだとIIJは説明する。
2020年4月から本格的にスタートしたGIGAスクール構想は、コロナ禍による生活様式の変化に伴い実施が前倒しされて環境整備が急速に進み、現在は生徒一人一人が学習用端末を本格利用する段階に入っている。
しかし、今後はデジタル教科書/教材やコンピューターを使用した試験方式(CBT)の利用増加が見込まれており、GIGAスクール構想で当初想定されていた利用帯域や、現在のフレッツ回線を使ったベストエフォート型のローカルブレイクアウト構成では、増大するトラフィックへの対応が難しくなっているという。ローカルブレイクアウト構成とは、特定のクラウドサービス向けのトラフィックについて、データセンターや中央拠点を経由せずに各拠点から直接インターネットに接続するもの。
都立学校でも学習におけるインターネット利用が急増しており、既存のネットワーク環境では帯域不足や遅延などの課題が生じていたため、東京都教育委員会は都立学校におけるネットワーク環境の刷新を決定した。
東京都教育委員会は、次期インターネット接続環境を検討する中で、文部科学省が公表しているGIGAスクール構想導入の手引きに記載されている参考値を基に「1校当たり2Gbpsの帯域を確保すること」「導入から5年以上は継続利用できる環境であること」を要件とし、新たなインターネット接続環境のほか、学校内外で利用できるクラウド型URLフィルタリングサービスなどの導入を検討した。
その結果、1校ごとの帯域を確保するため、ベストエフォート回線を複数本束ねるのではなく、専用線による帯域確保型のインターネット接続サービスを各校へ導入することにし、要件である合計約500Gbpsの帯域確保に向けて、国内有数規模のバックボーンネットワークを持つIIJが提供事業者となった。同社は2023年3月から、インターネット接続サービスやURLフィルタリングサービスなどを提供している。
GIGAスクール構想が目指す「主体的、対話的で、深い学び」を実現し、子どもたちの探究や学習の機会を創出するIT環境には、意識することなく利用でき、安全かつ十分な性能を持ったネットワークインフラが求められる。IIJは今後も、教育現場の人々が快適かつ安全にインターネットを利用できる高品質なネットワーク環境を提供し、GIGAスクール構想の推進をサポートするとしている。