従業員の70%はAIに仕事を任せることに前向き–マイクロソフト調査
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
「ChatGPT」が2022年11月に公開されたことで、人工知能(AI)モデルの著しい進化に大きな注目が集まった。テキストやコードを記述したり、事業運営を効率化したりする能力を持つAIチャットボットが人間の職務を果たせることは間違いない。
AIチャットボットが目を見張る能力を有するようになった結果、AIによって人間の職が奪われるという懸念も出てきた。しかし、最近公開されたレポートによると、人々はAIに職を奪われるという懸念を抱くのではなく、AIが人に代わって仕事をこなすようになることを歓迎しているという。
Microsoftの年次レポート「2023 Work Trend Index」(2023年版業務トレンドインデックス)では、AIが業務に与える影響を理解するために、31カ国の3万1000人を対象とした調査の結果を記すとともに、「Mirosoft 365」の生産性に関する兆候と、LinkedInの「Economic Graph」による仕事のトレンドを分析している。
この調査によると、AIによって仕事が奪われるという恐れを抱いている回答者は49%いた一方で、自らの作業量を減らすためにできる限りAIに仕事を任せたいとした回答は70%に上った。
組織心理学の教授であり、著作家でもあるAdam Grant氏は同レポートに、「人々はAIについて、自らの仕事を奪う存在だと憂慮するのではなく、燃え尽き症候群から自らを救ってくれる存在だと歓迎している点は非常に興味深い」と記している。
こうした従業員らは管理業務(76%)や分析業務(79%)、創作業務(73%)、適切な情報の検索(86%)、会議やアクションアイテムのまとめ(80%)、日々の計画立案(77%)といったさまざまな作業全般でAIによる支援を前向きに考えている。
同レポートは、リーダーが人員削減という観点からAIをどのように捉えているのかについても評価している。
職場においてAIが最も大きな価値を生み出す点は何かという質問で、人員削減と回答したリーダーはわずか16%であり、従業員の生産性向上とした回答者はほぼ倍の31%となっている。
この調査結果は、AIが急速に発展する世界において、雇用不安をめぐる摩擦の緩和に役立つかもしれない。
とは言うものの、AIは気候変動よりも深刻な問題だとする専門家もおり、AIの利用がもたらす潜在的リスクは依然として残っている。