SAP、マイクロソフトと協業で生成AIの機能提供–企業に必要なスキル獲得を支援

今回は「SAP、マイクロソフトと協業で生成AIの機能提供–企業に必要なスキル獲得を支援」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 SAPは米国時間5月15日、Microsoftとの長年のパートナーシップにおける次のステップとして、エンタープライズ対応の生成AIの機能を活用し、顧客の根本的なビジネス課題の解決を支援すると発表した。

 協業では、クラウド人事ソリューション「SAP SuccessFactors」に、「Azure OpenAI Service」、「GPT-4」ベースの大規模言語モデル(LLM)を搭載した「Microsoft 365 Copilot」、AI支援機能を搭載した従業員体験(EX)プラットフォーム「Copilot in Viva Learning」を統合することで、企業が人材を惹きつけ、維持・育成することを後押しする。

 世界中の企業は現在、従業員の現在のスキルと将来必要となるスキルの隔たりを解消しなければいけないという課題に直面している。このギャップを埋めるには、昨今の人材獲得競争において人々を採用・雇用する方法や、彼らの成長を支援する学習・開発プログラムを最適化する必要がある。

 これらの取り組みは多くの手作業と反復作業を必要とし、しばしば的外れな結果に終わっていると同社は指摘する。企業は新しいポジションを設置する度、急速に変化するスキル状況を基に募集要項を更新し、ジョブディスクリプション(職務記述書)に競争力があると確認。面接での質問項目を個別に設定し、各候補者の潜在能力を測ろうとしているという。

 従業員一人一人のキャリア志向と、組織が提供するリスキリングやアップスキリングの機会を埋めることも課題の一つである。今回の協業により、SAPの顧客が生成AIの力を活用して重要な役割に最適な候補者を惹きつけ、入社後も継続して活躍してもらうことを目指している。

 具体的には、Azure OpenAI ServiceのAPIとSuccessFactorsのデータを活用し、魅力的かつ高度にターゲティングされたジョブディスクリプションを作成する。人材採用を支援する機能「SAP SuccessFactors Recruiting」と「Microsoft 365」の統合により、人事部や事業部門のリーダーは「Microsoft Word」のCopilot機能を用いて、バイアスがかかった文言が入っていないかなど、ジョブディスクリプションの微調整が可能となる。

 ジョブディスクリプションの最終版はSuccessFactorsで公開され、リーダーは通常業務に支障をきたすことなくワークフローを完結させられる。また、Azure OpenAI ServiceのAPIを活用し、候補者の履歴書、ジョブディスクリプション、類似する職種に基づいた質問候補を「Microsoft Teams」で面接官に提案する予定だという。

 学習管理の分野では、SuccessFactorsと従業員教育プラットフォーム「Microsoft Viva Learning」を統合。これにより従業員は、Viva LearningのCopilot機能を用いて自然言語クエリーを行い、自身のキャリアと開発目標に沿ったSuccessFactorsのデータと学習コースに基づいて学習に関する独自のレコメンデーションを作成できる。

 学習が完了すると、SuccessFactorsのポートフォリオが自動的に更新され、企業は組織の最新のスキル状況を把握できる。この機能強化は、現在利用可能なコンテンツ、アサインメント、アクセス権限、シングルサインオン(SSO)の同期、そして2023年後半から提供される自動管理設定との強固な統合を基盤としている。

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