スパコンランキング「TOP500」、今回もFrontierと富岳が1位と2位
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半年ごとに公表されている世界のスーパーコンピューターのランキングである「TOP500」の最新版が発表された。今回も米エネルギー省オークリッジ国立研究所(ORNL)の「Frontier」が首位を守り、日本の理化学研究所計算科学研究センターに設置されている「富岳」も前回に引き続き2位だった。
Frontierは2GHzの「AMD EPYC 64C」プロセッサーと「AMD Instinct MI250x」アクセラレーターを使用した「HPE Cray EX 235a」のシステムで、TOP500リストの中で唯一のエクサスケールシステム(処理能力が1エクサFLOPSを超えるシステム)だ。Frontierのスコアは、2022年11月に発表された1.02 EFLOPSから、1.19 EFLOPSへと大幅に改善した。Frontierは混合精度演算性能を測定するベンチマークである「HLP-MxP」でも9.95 EFLOPSのスコアを記録した。
富岳も前回に引き続き2位を維持し、スコアは0.442 EFLOPSだった。3位はフィンランドのEuroHPC/CSCに設置されている「LUMI」で、こちらも順位に変動はなかった。LUMIのスコアは0.3091 EFLOPSで、今回も欧州最速の地位を守った。
トップ10のシステムでは、AMD、Intel、IBMのプロセッサーが多く使用されており、4つのシステム(Frontier、LUMI、「Perlmutter」「Selene」)でAMD、2つのシステム(「Leonardo」「Tianhe-2A」)でIntel、2つのシステム(「Summit」「Sierra」)でIBMのプロセッサーが使用されていた。
使用されているシステム間のインターコネクトについては、今回もEthernetが最も多かったが、システムの数は233から227に減少した。一方、Infinibandを使用しているシステムは194から200へと増加している。Omnipathを使用しているシステムは36から35に微減した。また、専用のインターコネクトを使用しているシステムの数は4システムから31システムへと大幅に増加した。
TOP500にランクインしたシステムの数を国別に見ると、米国は前回の126システムから150システムに増加した一方、中国は162システムから134システムに減少した。地域別では、アジアが192システム、北米が160システム、欧州が133システムだった。