富士フイルムBI、中堅中小企業向けのITサポートサービスを提供
今回は「富士フイルムBI、中堅中小企業向けのITサポートサービスを提供」についてご紹介します。
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富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)は6月5日、中堅・中小企業のIT運用・管理業務を支援するITサポートサービス「IT Expert Services」の販売を開始した。サービスの提供開始は同月30日を予定している。
記者会見に登壇した取締役 専務執行役員 ビジネスソリューションサービス事業本部長 阪本雅司氏は、ビジネスソリューションサービス事業の2027年度の売上目標として、2022年度実績比で約1.5倍となる4000億円以上を目指しているといい、同事業のフィロソフィーとして「Customer Happy Experience(CHX)」を紹介した。
「ビジネスソリューションサービス事業本部は、製品やサービスを通じて世界中のお客さまの成功体験を生み出したいと考えている」と阪本氏は語り、CHXは同事業に関わる全てのメンバーが顧客起点の考え方を徹底した活動ができるように設定したものになる。
IT Expert Servicesは、CHXを実現するソリューションサービスの第一弾として、「聞く」「支える」「伝える」「守る」「知る」という5つの要素で成り立っており、IT資産の可視化や運用/管理から環境改善支援まで、企業のニーズに合わせてワンストップで支援する。
PC、サーバー、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、ネットワーク、複合機(MFP)、セキュリティの6つを基本サービスとして用意し、必要に応じて個々のサービスを組み合わせて利用を始められる。運用支援や改善支援はオプションサービスとなる。バックアップ、クラウド、セキュリティ監視センター(SOC)といったオプションメニューの追加も順次予定している。加えて、顧客企業での利用状況を踏まえてIT機器の保守切れや代替を通知したり、IT環境の改善に向けたソリューションを提案したりもする。
同社はこれまでワンパッケージ型のサービスとして「IT Expert Service」を提供してきたが、阪本氏によると、顧客企業からもっと小さい形にしてほしいという要望があったという。そこで新たなサービスでは、用意しているサービスの中から必要に応じて個々に組み合わせられるようにした。同氏は「ニーズに合わせてPC1台から全社のIT環境までワンストップで提供する。IT担当者は管理/運用業務から解放され、ITの企画/計画などの本来業務に注力できるようになる」とサービスの導入効果を強調した。
その背景には、中堅・中小企業での事業継続/セキュリティリスクへの不安、IT人材/後継者の育成問題、IT機器管理・障害対応の属人化といった課題がある。具体的には、従業員からのIT機器に関する障害や問い合わせ対応などが特定の人に集中してしまい、迅速な対応ができなかったり、専門知識を持つ担当者がいないためIT導入の企画が行えなかったりといった状況が発生しているという。
富士フイルムBIは、IT機器関連の運用/管理業務を支援するサービスや入出力環境の最適化を行うマネージドプリントサービスなどの提供により、MFPだけでなくIT機器も含むオフィス環境全体の課題を解決してきた。IT Expert Servicesは、その中で培ってきた運用管理・業務改善のノウハウをもとにサービス化したものという。
例えば、PCやサーバーなどオフィスで多数利用されているIT資産を調査・可視化し、IT資産の継続的な管理、障害切り分け/問い合わせ対応という基本的なサービスから利用環境の改善支援まで、サービスレベルを拡張することが可能。サポート面では、電話やリモートによる操作支援のほか、必要に応じてエンジニアが直接訪問して障害の切り分けをする。利用環境の改善支援では、顧客企業のIT環境を熟知した専⾨スキルを持つ担当者がトラブルの早期解決や再発防止に向けた改善のアドバイスを行う。
阪本氏によると、今秋~今冬をめどに企業のDX推進を支援し、多様な働き方を実現する新しいクラウドサービスを発表するとともに、IT Expert Servicesをアジア・オセアニア地域でも順次提供していく予定とのこと。また、販売目標については2023年度中に国内で約1万社を目指すとしている。