別所哲也氏率いるビジュアルボイス、AWSジャパンらとクリエーター支援–Web3を追い風に
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ビジュアルボイス、デロイト トーマツ コンサルティング、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)は6月8日、クリエーター支援プラットフォーム「LIFE LOG BOX」の提供を発表し、説明会を開催した。
ビジュアルボイスは、俳優の別所哲也氏が代表を務め、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)の企画・運営などを行う企業。同映画祭と連携し、映像制作、イベントプロデュース、コンテンツライツの管理、オウンドメディアの企画といった事業も展開している。
SSFF & ASIAは1999年6月に東京・表参道でスタートして以来、アジア最大級、日本では唯一の米国アカデミー賞公認短編映画祭に成長し、毎年120以上の国と地域から6000点以上の作品が応募される。
LIFE LOG BOXは、分散型ストレージ「IPFS」を活用してコンテンツを管理し、映画祭事業をWeb3で展開するほか、コンテンツを非代替性トークン(NFT)化してクリエーターに利益が還元される仕組みを構築したり、クリエーターと企業のマッチングを支援したりする(写真1)。
別所氏は、「YouTube」「TikTok」などで多くの人々が気軽に動画を制作・配信できる「全人類動画クリエーター時代」になったと指摘。NFTなどのテクノロジーで動画が“資産”として運用可能になる中、LIFE LOG BOXで安全に管理することに取り組む。
同プラットフォーム提供の背景について、別所氏は「作品が映画祭で上映されるだけでなく、うまく皆さんに届く“クリエーターエコノミー”ができないかと思った」と説明。LIFE LOG BOXというサービス名には、「人々が持つさまざまな情報がデジタル化され、未来へとつながっていく」という意味が込められている。
同プラットフォームの運営においてビジュアルボイスは、デロイト トーマツ コンサルティングやAWSジャパンのほか、仮想通貨ウォレット「MetaMask」を提供するConsenSysなどの事業者と連携する。
デロイト トーマツ コンサルティングは、LIFE LOG BOXを企画段階から支援。代表執行役社長の佐瀬真人氏は「ブロックチェーンはWeb3を実現する上で基幹となる技術。われわれは黎明(れいめい)期から、ブロックチェーンの社会実装に取り組んできた。ブロックチェーンの本質を理解したチームが(LIFE LOG BOXの事業を)支えていけるのではないか」とアピールした。
AWSジャパンは、リレーショナルデータベース「Amazon Aurora」、コンテナー管理サービス「Amazon ECS」などを活用し、作品データを管理するインフラを提供する。AWSの技術は、既に多くのメディア企業で活用されている。例えば、Netflixは全世界でAWSのリージョンを3拠点利用して安定した映像配信やユーザーのエンゲージメント分析を行い、TVerは「AWS MediaServices」を活用してリアルタイム配信の基盤を構築している。
LIFE LOG BOXへの印象について、佐瀬氏は「直近はブロックチェーンを投機的なものとして扱う風潮もあったと思うが、今回映像資産をNFTとして扱うことで映像の価値をプラットフォーム上で増幅できると期待される。無名なアーティストや作品が世の中に伝わる手段としても、大きなポテンシャルを秘めている」とコメントした。
長崎氏は「(SSFF & ASIAでは)6000点以上の作品が応募されるというが、最終的に上映されるのはおそらく数百本。選ばれなかった作品にもスポットライトを当て、NFTで配信しようとする取り組みは、AWSがやってきた“ITの民主化”に近い。AWSは、人々が何かをやりたいと思った時にツールを与える存在。別所さんはクリエーターに対してまさに同じことをやっていると思い、シンパシーを持った。テクノロジーが進化していく中、今までできなかったことも、2~3年後にはできるようになるだろう」と語った。