「GPT-4」、人間よりも高額の資金調達ができるプレゼン資料を作成–米調査
今回は「「GPT-4」、人間よりも高額の資金調達ができるプレゼン資料を作成–米調査」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
多くの事業にとって、投資家からの資金調達は成功に向けた重要な要素だ。しかし、言うは易く行うは難し。事業家はいつでも投資家向けのプレゼンテーション資料を慎重に作成しているが、その多くは興味を引くまでに至らない。
このような状況を解決する上で、生成型の人工知能(AI)が役立つかもしれない。生成型AIは、投資家の関心を引き付けるだけではなく、より多くの資金を調達する上で有益なツールとなる可能性があるためだ。
投資家向けのピッチデッキ(売り込み用の簡潔なプレゼンテーション)を作成するのは大変だ。投資を引き付けるだけの説得力あるかたちで最近の業績を提示する必要があるからだ。これには綿密で前途有望な事業計画とそのプロセスを示すことも欠かせない。
AIチャットボット、具体的には「GPT-4」を用いることで、こうしたピッチデッキの作成に要する時間を大幅に短縮できる。ただ、作成時間の短縮は素晴らしい利点だとしても、最も重要となるのはその品質だ。成果物の品質は吟味する必要がある。
小規模企業向けの融資を手掛けるClarify Capitalは最近、250人の投資家と250人の事業経営者に対して、人間によって作成されたピッチデッキと、GPT-4によって作成されたものを提示し、その内容についての評価を依頼した。その際、対象者には、評価対象のピッチデッキがAIによって作成されているかどうかは知らされなかった。
同調査の興味深い点は、人間が作成したピッチデッキは、過去に資金獲得に成功したものが用いられたことだ。
調査の結果、GPT-4が作成したピッチデッキは品質と、要点の説明、問題の詳述というすべての点において、人間が作成したものよりも効果的であることが明らかになった。
同調査に参加した投資家と事業経営者は、GPT-4によって作成されたピッチデッキの方が人間によって作成されたものよりも投資の可能性が3倍、説得力が2倍高いと感じたという。
さらに、5人に1人は、AIが生成したピッチに対して1万ドル(約140万円)多く出資するだろうとした。
今回の調査では、金融やマーケティング、テクノロジーといった、複数の業界におけるピッチデッキの有効性についても検証された。そして驚くことではないが、これら全ての業界においてGPT-4の作成したピッチデッキは人間が作成したものよりも説得力があるという結果だった。
この調査で使用されたGPT-4ベースのチャットボットが何であったのかは明らかにされていない。しかし、実際にGPT-4を試してみたいという場合は、「Bing」のチャット(無料)か、「ChatGPT Plus」(有料)を利用するとよいだろう。