freeeとワークスモバイルジャパンが協業–「チャットで勤怠(freee勤怠管理)」提供
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freeeとワークスモバイルジャパンは7月20日、協業を発表し、「freee勤怠管理Plus」を「LINE WORKS」と連携させた「チャットで勤怠(freee勤怠管理)」の提供を明らかにした。「freee人事労務」との連携も予定されているという。
チャットで勤怠(freee勤怠管理)は、LINE WORKSを活用した勤怠管理ツールとして、LINE WORKS上で打刻・通知・申請・承認を完結する。
LINE WORKS上のチャット画面からワンタッチで「出勤」「退勤」の打刻ができる「リッチメニュー打刻」、打刻漏れや二重打刻などの打刻不備を最大で30日分さかのぼって通知する「打刻エラー通知」を搭載。勤怠システムで打刻不備を修正するためのログイン導線もLINE WORKS上に設置される。
さらに、出勤/退勤予定時刻の10分前などに打刻リマインドする「打刻リマインド通知」、月間で決められた残業時間を超過すると通知する「残業通知」、年5日の有給取得を促す「有給取得義務通知」、従業員からの申請があった際に承認者向けに通知する「申請承認通知」、申請をした結果を従業員へ通知する「申請結果通知」が7月〜8月下旬にかけて提供される予定。
freeeの新規事業開発の長澤拓馬氏は、2024年4月に医療・建設・運輸業界にも時間外労働の上限規制が適用されることから、これまで以上に労務管理の徹底が必要となり、労務担当者の負担増が見込まれると指摘する。
これらの業界では、勤怠システムを検討するものの、「不規則な勤務時間が多く、当日朝から翌日朝までの勤務などが発生する」といった特殊な働き方などを理由に導入を見送ってきているという。働き方改革の対応を考えた場合、勤怠管理をきちんとするといったところから着手する必要があり、負担が他の業種よりも大きいと長澤氏。
また、中小企業では、労務専任は少なく、労務業務を回すことで手一杯になりやすく、法改正に対応した社内ルール作りやその先の従業員への説明・運用・定着の過程で挫折する場合も多いという。
freeeが実施した調査では、労務業務の中で負荷が高いと感じるものとして「勤怠管理」が挙げられている。これに対して、同社では、freee人事労務やfreee勤怠管理Plusといった勤怠に特化した製品を通して労務担当者の業務課題に向き合ってきたという。
これら製品を導入することで、労務担当者は勤怠管理における一連の作業を完結できる。しかし、従業員側では、専用システムを使った打刻、メール経由での通知、PCからの申請というように作業によって異なるツールを使う必要があり、さらに、専用システムに慣れる必要があるといった課題が残る。打刻漏れをする従業員は86%で、自ら打刻修正をした従業員は27%にとどまるという。
異なるツールを一つにまとめることが、勤怠管理業務における負担の軽減につながり、従業員側の体験も良くすることから、勤怠管理をLINE WORKSで完結できるチャットで勤怠(freee勤怠管理)のリリースに至ったと長澤氏は説明する。
ワークスモバイルジャパンでシニアソリューションスペシャリストを務める荒井琢氏は、LINE WORKSについて、教育コスト不要でITリテラシーを問わず誰でも簡単に使えるサービスを目指しており、国内での利用企業数は43万社と語る。「LINE」と繋がる唯一のビジネスチャットであり、金融機関も認めるセキュリティも提供するという。
LINE WORKSは、建設、運送、介護業界で選ばれるチャットツールとして1位を獲得していると荒井氏。例えば、建設業界では、撮影した写真の整理、報告書・日報の作成、電話対応や対面の会議といったアナログな業務を原因とした課題が多く、労働時間の長さに影響しているという。しかし、LINE WORKSを導入し、写真を「トーク」で共有したり「Drive」で保存・管理したりする、日報を「ノート」機能で作成することで業務が効率化され、調査によると、生産性が向上したとの回答が90%で、月1人当たり13時間が削減されたという。
業務での日々のやり取りで使っているアプリケーションであるLINE WORKSをフロントエンドで使い、freee勤怠管理Plusと連携させることで、現場で働く人に「新しい働き方」を提供し、正確な労務管理の実現を目指すと荒井氏はアピールする。
チャットで勤怠(freee勤怠管理)提供に当たり、LINE WORKS上でボットが勤怠の打刻漏れを通知すれば打刻漏れの解消できるのではないかという仮説を立て、長澤氏が「人力bot」として効果検証を実施したという。freee勤怠管理PlusとLINE WORKSを利用する企業の協力の下、同氏扮(ふん)するボットがLINE WORKSを通じて打刻漏れしている従業員にアラートを送信した。1カ月の検証により勤怠不備が9割減少し、労務担当者の業務の効率化に貢献できることが分かったという。
チャットで勤怠(freee勤怠管理)では、管理者側の設定のみで利用開始が可能となっている。そのため、従業員側は設定作業不要で打刻を開始できる。
今回の協業の一環として、freeeがワークスモバイルジャパンの販売代理を開始することも発表された。「共通の代理店を通じた新規/既存顧客の開拓」「freeeの直販を通じたfreee人事労務やfreee勤怠管理Plusとの同時提案」「ビジネスチャットと労務管理ツールを組合せた新たな価値を生み出し、双方のマーケティングチャネルを通じて訴求」することを考えているという。