伊藤園、発注書をAIでデジタル化–受注業務のさらなる効率化へ
今回は「伊藤園、発注書をAIでデジタル化–受注業務のさらなる効率化へ」についてご紹介します。
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伊藤園は「発注書AI-OCR(invox)」と新機能「REFAX機能」を導入し、受注業務を自動化した。発注書AI-OCR(invox)は、発注書をAIでデジタル化するサービスで、インフォマートとDeepworkが協業して提供している。インフォマートが8月22日に発表した。
伊藤園は取引先数の増加に伴い、受注業務が煩雑化したため、2016年に飲食店とその取引先の受発注業務をデジタル化する「BtoBプラットフォーム 受発注」、2021年に食品卸会社とその取引先の受発注業務をデジタル化する「BtoBプラットフォーム 受発注ライト」を導入した。両ツールは伊藤園の基幹システムと連携しており、現在は受注業務を大幅に効率化しているという。
しかし、受け取る発注書の中には、取引先の基幹システムから出力され、ファクシミリで送信されるものや、インターネットファクシミリから自動で送信されるものなどが一定数存在し、自動化や電子化の課題となっていた。こうした場合、送信された発注書を用いてファクシミリで返信する「REFAX」を行う必要があり、時間と手間がかかっていた。そこで伊藤園は、受注業務のさらなる効率化に向けて今回の導入に至った。
両ツールの導入により同社は、ファクシミリやメールで受け取った発注書を発注書AI-OCR(invox)でデータ化し、BtoBプラットフォーム 受発注ライトと連携させる。受注データをBtoBプラットフォーム 受発注ライトから自社の基幹システムに取り込むことで、全ての受注がデータ化され、入力作業を削減できる(図1)。さらにREFAX機能により、システムから自動でファクシミリによる返信が行われるため、発注書の受け取りからREFAX業務、基幹システムへの受注データ入力までの手作業をデジタル化できる。
受注から基幹システムへの受注データ入力までの処理時間は、1件当たり3分以上かかるとされる。1件につき3分かかると想定した場合、1500枚の処理時間は75時間に及ぶ。発注書AI-OCR(invox)とREFAX機能を利用すると1件当たり30秒ほどで完了するため、1500枚の発注書処理業務は12.5時間となり、手作業の83%に当たる62.5時間が削減される。
発注書AI-OCR(invox)はBtoBプラットフォーム 受発注ライトの有料オプション機能。利用するには、BtoBプラットフォーム 受発注ライトのIDが必要となる。発注書AI-OCR(invox)でデータ化した発注書には、BtoBプラットフォーム 受発注ライトに設定されている得意先別マスター情報を参照し、該当商品が候補として反映される。発注書AI-OCR(invox)には商品特定に特化したAIが搭載されており、取引先の商品名や商品コードにひも付けたBtoBプラットフォーム 受発注ライトのマスターを学習する仕組みだ(図2)。