エクサウィザーズ、生成AIの定着化に「生成AIチャンピオン」育成を推奨

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 エクサウィザーズは2月8日、報道機関向けの説明会を開き、法人向けの「ChatGPT」サービス「exaBase 生成AI powered by GPT-4」(exaBase 生成AI)の展開や、自治体向けの生成AIサービスについて説明した。同社は2023年に新会社「Exa Enterprise AI」を設立し、生成AIサービスの開発やexaBase 生成AIなどの販売に注力している。

 Exa Enterprise AIは今後、「生成AIの定着化支援の強化」と「大規模言語モデル(LLM)とのデータ連携の推進」を図るという。

 エクサウィザーズが実施した「生成AIの利用実態調査レポート(2023年12月版)」によると、生成AIの活用促進策を行わない企業では、生成AIを導入しても業務の中でほぼ使われないで終わってしまうことが明らかになったという。また、企業で生成AIを利用する際は、スモールスタートではなく、全社的に導入をした方が利用率が上がることが分かった。

 Exa Enterprise AI 代表取締役の⼤植択真氏は、生成AI活用促進策の重要性を説くとともに、生成AIの普及に向けた施策として、各部門で生成AIをよく使う社員「生成AIチャンピオン」を1人以上育成し、生成AIを使いこなせないとまずいという空気を広げていくことを挙げた。

 生成AIチャンピオンは、まず各部門からチャンピオン候補を選出し、部門業務に即した生成AIの活用機会の洗い出しやハンズオン指導によるトレーニングを実施する。生成AIチャンピオンは業務に使えるプロンプトと有効な活用方法を部門に持ち帰り、ほかのメンバーへの波及を図る。

 実際にチャンピオンアプローチをエクサウィザーズが支援し、成果を出している企業もあるという。Exa Enterprise AIでexaBase ⽣成AI事業開発部 部⻑を務める⽊村直樹氏によると、「生成AIの導入までは既に多くの企業が行っているため、今は定着化や活用の高度化、効果の可視化に関心事がシフトしている」という。

 同社は、生成AIチャンピオン育成のほかにも定着化の支援として、立ち上げから利用拡大まで伴走して支援するサービスの提供や、プロンプトエンジニアリングの研修、生成AIを活用したワークショップなども開催している。また機能面では、企業内の規定や各種資料とexaBase ⽣成AIの連携や業種・業務ごとに活用できるプロンプトテンプレートの実装を行っている。

 今後は、プロンプト入力を支援する機能の強化や、生成AI側からユーザーにアプローチできるような展開をしていくという。

 データ連携の推進については、3月からコンテンツクラウド「Box」とexaBase 生成AIが連携を開始するという。これまでは個別にユーザーが連携したいデータをアップロードする必要があったが、連携後は各企業がBox上に蓄積したデータを活用できる。

 2024年3月には、読み込めるファイルを「PDF」「CSV」「TXT」に加えて「Excel」「Word」に拡充し、幅広いファイルに対応できるようにする。ほかにも、各業務に特化したデータ連携を行うことで、高い精度でデータを活用できる、特化型のサービスを提供する予定だという。第1弾として、IR業務における想定の質問と回答を生成する「exaBase IRアシスタント」を提供している。今後、新たな業務特化型の検索拡張生成(RAG)機能をリリースするという。

 Exa Enterprise AIによると、exaBase 生成AIを利用するユーザーは4万を超えており、さまざまな業界で利用されているという。兵庫県や福井県、東京都教育長などの行政機関も導入している。他方、これまでの料金体系では予算管理が厳格な自治体では導入しづらかったり、総合行政ネットワーク(LGWAN)に未対応だったためセキュリティ面での課題があったりしたという。

 同社はこれらの課題を踏まえ、1月30日に「exaBase ⽣成AI for ⾃治体」を提供すると発表。4~6月にはLGWANに対応し、プロンプトの入出力や独自ドキュメントを用いた生成AI活用ができる環境を整えるという。また、行政向けに広報文作成や答弁作成、政策立案などのプロンプトテンプレートを2月から提供する。

 料金体系も、同時に利用する最大ユーザー数と「GPT-4」の利用文字数に上限を設けた固定課金体系を導入した。同時アクセス数の上限が30の場合は、職員全員分の利用環境を提供するほか、「GPT-3.5」を無制限、月額5万円(税抜)でGPT-4を300万文字まで利用できる。

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