「AIをポケットからクラウド、エッジまで」–レノボ、ハイブリッドAIビジョンを発表
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Lenovoは10月24~25日、米国テキサス州オースティンで年次イベント「Lenovo Tech World ’23」を開催中だ。24日の基調講演では、会長兼最高経営責任者(CEO)のYuanqing Yang氏をはじめ幹部が登壇し、AI時代の戦略として、「AI for All」を打ち出した。キーワードは「ハイブリッドAI」になる。
Lenovo Tech Worldは9回目を迎える。今回は、コロナ禍を挟んで4年ぶりのリアルイベントになり、同社がスポンサードをするF1レースの米国グランプリ開催に合わせて、オースティンで行われた。
Lenovoは、デバイスでは「ThinkPad」ブランドのPC、「Motorola」などのモバイル端末を持ち、サーバーやストレージなどのエンタープライズシステムも擁する。AI時代のLenovoの戦略は、「ポケットからクラウド、そしてエッジまで」――全ての自社製品でAIを活用し、組み込んでいくというものだ。
基調講演に登壇したYang氏は、「AIは現実のものになった。端末からクラウドまででAIを考えており、さまざまな業界でさまざまなアプリケーションとソリューションを支援していく」と述べる。一方で、問題も提起する。「公開されている基盤モデルでは、企業ユーザーが正確な回答を得られない。だが、自社データを公開したくはないというジレンマが生まれている」(Yang氏)という問題だ。
そこで、公開されている基盤モデル、企業のプライベートな基盤モデル、さらには個人の基盤モデルを組み合わせる「ハイブリッドAI」が必要だという。この3種類の基盤モデルを組み合わせるフレームワークとして、同社は「Lenovo Hybrid AI Framework」を用意し、企業向けには「Enterprise AI Twin」、個人向けには「Personal AI Twin」というビジョンで、AI活用を支援する。
Personal AI Twinのデモでは、自分がやりたいことを入力すると、そのユーザーの好みなどを反映させた結果を返した。ローカル環境で行うため、オフラインでも利用できる。
Enterprise AI Twinでは、デバイス、エッジ、プライベートクラウドなどから取得した企業についてのデータを活用する。社員が出張準備時に、その社員のプロフィール、好み、会社の規定などを考慮して予約をしたり、公開されている天気情報と組み合わせて天候が変化すると社員への影響を調べて対応策を取ったりするなどのことが可能になるという。
「企業の基盤モデルは公開されている基盤モデル、パブリッククラウドと共存する」とYang氏は述べる。
合わせてLenovoは、これを支えるサービスとして、「Lenovo Hybrid AI Service」も発表した。企業向けのプロフェッショナルサービス、個人ベースの「Care of One」も発表した。同社のサービスブランド「TruScale」をベースに、AIを活用した支援を行う。企業向けには、AI実装に当たって識別、プランニング、実装、最適化などの支援を提供する。Care of Oneでは、ペルソナの確立、設定、オーケストレーションと3つのAIエンジンを使ってユーザー体験の自動化やパーソナライズを進める。さらに、「Sustainability AI Engine」として、AIを活用した持続性の取り組みのためのダッシュボードなどのサービスも発表した。