グーグル、新たなLLM「Gemini Pro」で「Bard」を強化–GPT-3.5を上回る性能
今回は「グーグル、新たなLLM「Gemini Pro」で「Bard」を強化–GPT-3.5を上回る性能」についてご紹介します。
関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Googleは米国時間12月6日、最新の大規模言語モデル(LLM)である「Gemini」を発表した。これは5月の「Google I/O」で発表されたLLMであり、現時点で最も高性能かつ高度なものだという。またこの発表に合わせて同社は、特別に調整した英語版のGemini Proを「Google Bard」上で同日から利用できるようにしたことも明らかにした。
Gemini Proという名称は、Geminiのモデルのサイズに由来している。Geminiには「Gemini Nano」とGemini Pro、「Gemini Ultra」という、サイズの異なる3つのモデルがある。これらのモデルはそれぞれ、異なるタスクを念頭に置いたものとなっている。
具体的には、Gemini Nanoはオンデバイスでのタスクに最適なモデルであり、Gemini Proは広範なタスクに最適なモデル、Gemini Ultraは極めて複雑なタスクに最適で、最も高度なモデルだという。
Google BardはGemini Proの搭載によって、より高度な推論/計画/理解能力などを獲得したとされている。
GoogleはGemini Proの効率の高さを示すために、業界標準となっている複数のベンチマークテストを実施した。その結果、Gemini Proは8種のベンチマークのうち6種で、OpenAIの「ChatGPT」を支えているLLM「GPT-3.5」を上回ったという。
同社は、Gemini Proを搭載したBardがサードパーティーの評価者による盲検試験にて、既に存在している類似のチャットボットを抑え、最も好ましい無料チャットボットだと評価されたとしている。
Bardのユーザーは同日より、従来通りの方法でこのチャットボットにアクセスするだけで、Gemini Proを搭載したBardのテキスト版プロンプトを無料で試せる。
現在、Gemini Proを搭載したBardは英語のみ。170を超える国と地域から利用可能となっているが、同社はさらに多くの言語と地域に対応していく考えだ。
Bardの機能強化はこれだけにとどまらない。同社は2024年の初めにも「Bard Advanced」の導入を計画している。これはGeminiの最も高度なバージョンであるGemini Ultraを搭載したBardであり、テキストや画像、音声、動画、コードを含む、マルチモーダル入力を迅速に理解し、対応する能力を有しているという。
また、同社はBard Advancedの公開に先立ち、徹底的な安全性チェックを完了させ、信頼に値するテスタープログラムを立ち上げると述べた。