大和総研、大和証券のグローバルマーケット部門向け受発注分析基盤にクラウドDWHを採用

今回は「大和総研、大和証券のグローバルマーケット部門向け受発注分析基盤にクラウドDWHを採用」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

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 大和総研は、大和証券のグローバルマーケット部門向け受発注分析基盤を「Oracle Autonomous Data Warehouse」で刷新した。日本オラクルが発表した。この基盤は、機関投資家の受発注データ、証券取引所からの時価情報などと組み合わせることで株価予測に活用されている。

 大和総研は、日本オラクルのコンサルティング部門と協力しながら、2023年11月にOracle Autonomous Data Warehouseを活用した分析用データウェアハウス基盤の構築・移行を完了させ、利用を開始している。

 Oracle Autonomous Data Warehouseは、「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)で提供されるクラウド型のデータベースサービス。データマート、データウェアハウス、データレイクなどの分析ワークロードを最適化・完全自動化できる。列形式、パーティショニングおよび大規模な結合がデフォルトで設定されており、データベースのプロビジョニング、データの抽出、ロード、変換(ETL)、高度なレポートの実行、予測の生成、機械学習モデルの作成を、簡素化および高速化できる。

 また、あらかじめデータウェアハウス用途に設定、チューニング済みのため、導入期間が短い。定期的なセキュリティパッチの自動適用や処理負荷の急な増減に対応する自動スケーリングなど、サービスを止めずに自律的に行われる機能があり、運用負荷の軽減や継続性の維持を図れる。

 今回の基盤刷新で、データやユーザーの増加に迅速かつ柔軟に対応できるようになり、多様な分析ツールの利用や自由度の高い分析などが可能となる。なお、新基盤では既存の分析ツールを利用できることから、データウェアハウスの変更に伴うツールの移行コストや利用方法のトレーニングも不要で、ユーザーはシステム変更を意識することなく、より高い処理性能を享受できる。

 大和総研は、大和証券グループ各社におけるシステムの先導役として、オラクル製品に関する知識、経験を豊富に有している。同社では、パブリッククラウド活用のトレンドを捉え、大和証券グループにおけるクラウド活用を積極的に推進している。そこで今回の受発注システム基盤更改でも、分析用データウェアハウス基盤をクラウド上で刷新し、システムの最適化を図ることにした。

 従来システムは、「Oracle Database」を利用し、受発注基盤システムの一部として、物理サーバーと共有ストレージで冗長化した環境上で稼働していた。更改に当たっては、ユーザーから「データ保存期間を3年から10年に延長したい」という要望があった。

 データ保存期間を10年間とした場合、徐々に増加する最大想定100TBのデータに対応するため、利用するデータ量に合わせて柔軟、迅速かつ容易に拡張し、安定した性能を確保できる能力が求められ、今回の導入に至った。今後は、ストレージ容量を段階的に増加させながら自動スケーリングを活用し、利用していない時間はリソースを縮退させることで、コスト最適化も図っていく。

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