Celonis、大阪で業務プロセスを変革する「メソッド」を提示

今回は「Celonis、大阪で業務プロセスを変革する「メソッド」を提示」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 プロセスマイニングベンダーのCelonisは12月13日、大阪で年次カンファレンス「Celonis Day Osaka」を開催した。同社が関西地域でイベントを開催するのは今回が初となる。

 基調講演に登壇した代表取締役 社長の村瀬将思氏は、「Celonisは、製造業を中心としたドイツ発祥の企業で、製造業が多い大阪との相性はばっちり」と切り出し、「だが、日本国民1人当たりのGDP(国内総生産)は、1970年以降で最も低くなり世界では24位。時間当たりの労働生産性は前年の23位から27位に下がっている。ドイツや米国は世界の中で上位を維持し続けているが、日本は先進国の中で下位にいる。Celonisは日本を元気にしたいと考えている。そのためには人々の幸せ、経済の発展、持続可能性の3点が重要であり、それに合わせた次世代の生産性を作る必要がある」と述べた。

 12月上旬には、共同創業者 兼 共同CEO(最高経営責任者)のBastian Nominacher(バスティアン・ノミナヘル)氏が来日し、その際に「Celonisは『Generational Company』(世紀の企業)になる」と宣言した。現在、人材不足や高齢化、業務の非効率化といった、GDPに対して顕著な影響を及ぼす「世紀の機会」に直面していることが、次世代の生産性を生み出すことにつながり、Celonisが「世紀の企業」になる地盤になることを強調した。

 その一方で、村瀬氏は「過去50年間にわたって続いた世界がフラットで、戦争が起きないという時代が終わり、コロナ禍が広がり、サプライチェーンが崩壊し、インフレーションが発生し、生成AIによる新たなテクノロジーが一気に広がった。この5年間は最も変化が激しく、変化が加速している時代である」と述べる。

 「これまでの『デジタルファースト』の考え方ではなく、『プロセスファースト』による考え方を用いなければ変化に追随できない。『プロセスファースト』は、最も多くの価値を創出できる手段であり、最も変化を早く実現する手段でもある。Celonisは『人・企業・地球に対しても機能するプロセスを作り上げること(Make processes work for People,Companies and the Planet)』を目的に掲げ、プロセスマイニングの力で『プロセスファースト』を支援する」と語った。

 同氏は、Celonisの現状も説明した。Celonisに取り込まれたデータ量は555テラバイト、接続されているソースシステムは250、分析されたプロセス数は2万4000以上に達しているという。また、世界のコンサルティング企業上位10社のうち7社がCelonisを採用してコンサルティングのやり方を変えていること、ITアウトソーシング企業では上位10社のうち8社が導入してアウトソーシングの効率化を図っていること、パートナー企業における認定資格者が3万9450人に達したことも示した。

 「Celonisの最大の特徴は、『価値出し』ができる点。グローバルでは、Celonisを活用して業務を変革し、ビジネス価値を創出することが当たり前になっている。実際にCelonisの導入によって156億ドルの価値を創出できている。日本においても、今後3年間で100億円以上の価値創出を目指している」と語った。

 事例では、富士通がCelonisを活用して、フィールドサービスにおける部品の配送・手配プロセスを標準化し、緊急配送時のプロセス分析によって、本来は緊急配送が不要なインシデントを特定、原因を深堀りし、緊急配送の利用ルールを策定した。改善を進めて緊急配送費用を削減したという。これらの改善により、約1年で1億3000万円の効果を創出したとする。

 ネットワンシステムズは、カスタマサービス分野における業務をCelonisで分析し、ボトルネックを発見した。7つの改善案を策定、優先順位を付けて改善を進めているという。例えば、オペレーターが問い合わせを受ける際に、ある項目に関しては必ず営業部門に問い合わせるという作業が発生していたことが分かり、オペレーターが問い合わせをせずに処理できる仕組みに改善した。キャンセル処理を手動から自動に変えたり、ナレッジを活用してセルフサービスでの対応にシフトしたりといったことを行い、これらの業務効率化で1億4000万円の効果を創出したという。

 パナソニックオートモーティブでは、開発部門の課題を分析するとともに、開発工程の管理を改善、業務効率化によって3000万円の効果を創出したという。村瀬氏は、「こうした各社の取り組みがまさに『Change Maker』といえるものだが、その積み重ねが『Game Changer』につながる」と表現した。

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