PCは「パーソナルコンピューター」から「パーソナルコンパニオン」に–日本HP
今回は「PCは「パーソナルコンピューター」から「パーソナルコンパニオン」に–日本HP」についてご紹介します。
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日本HPは1月18日、プレス向けの事業説明会を開催した。2023年10月に米本社が開催したプライベートイベント“HP Imagine 2023”で発表された新製品の国内紹介なども含め、同社が注力する各事業分野の戦略が語られた。
全体の説明を行った代表取締役 社長執行役員の岡戸伸樹氏は、2021年11月の社長就任から3年目となる2024年について「昨年1年間は私自身のオリジナリティーを出していくような形で、新しいリーダーの選任など地固めを行った。そして今年2024年はそのベースを使って大きく飛躍をさせていく、そういう年と考えている」とした。
グローバルの業績については「厳しい経営環境ではあったが、後半から徐々に回復し、まずまずの結果で終えることができた」とし、同社の6つの注力分野である「ハイブリッドシステム」「個人向けサブスクリプション」「ゲーミング」「インダストリアル&グラフィックス」「ワークフォースソリューション」「3D&パーソナライゼーション」が成長をけん引したと紹介(図1)。さらに、同社が掲げる“HP Future Ready戦略”で「4つの成長機会」と位置付ける「AI」「柔軟性の時代(ハイブリッドワーク)」「セキュリティ」「サステナビリティー」について、国内事業戦略の詳細を説明した。
AIに関しては、「新しいAIチップを搭載したAI PCの市場を立ち上げていく」「AIを使って新しいサービスやソリューションを作る」「(AIを活用して)より生産性の高い社内の仕組みを作っていく」という3点に取り組むとした。ハイブリッドワークについては、「世界一安心安全なPCやプリンターを提供するメーカーとして、皆さんが柔軟に働きやすい環境を提供していく」、セキュリティに関しても「安心安全なソリューションを提供していく」、サステナビリティーについては「メーカーの責任として、製品の製造からライフサイクル全体でサステナビリティーに貢献する」という大きな方針を示した。
同氏は、AI PCについて「2023年はAI元年と呼ばれたが、2024年は『AI PC元年』と考え、AI PCという新しいジャンルの中でHPブランドを築いていく」とし、さらに「PCはパーソナルコンピューター(Personal Computer)からパーソナルコンパニオン(Personal Companion)という形の『同伴者/伴走者』として人々の支援をする、そういう年になる」とAI PCへの期待を語った。これまでのAI技術の発展は主にクラウド側で起こってきたが、AI PCの出現により、今後はAI処理の多くをエッジ側で処理できるようになるという。
同氏は「AI処理をローカルで行なうことでクラウド経由に比べて5倍高速になり、コストは最大80%削減できる」という試算を紹介し、将来的にAI PCが市場全体の40~50%に到達するとの見込みも語った上で、「われわれがAI PC市場の開拓/買い換え促進をどんどん進めていくカタリスト(触媒)となりたい」との意欲を表明した。
同日発売された個人向けPCの新製品「HP Spectre x360 14」「HP Spectre x360 16」は、先月インテルが発表した「インテル Core Ultraプロセッサー」に内蔵されるAI処理機能に加え、一部モデルに搭載される「NVIDIA GeForce RTX 4050」のCPU/GPU/NPUをAIエンジンとして活用できる。さらに、内蔵の9メガピクセルカメラでも専用AIチップを介したセキュリティ機能やオートスクリーンディミング、可変リフレッシュレートなどのアダプティブ画面調整機能が実現されるという(図2)。