トランスコスモス・デジタル・テクノロジー、生成AIの活用で採用業務を効率化

今回は「トランスコスモス・デジタル・テクノロジー、生成AIの活用で採用業務を効率化」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 トランスコスモス・デジタル・テクノロジーは、AIに置き換えることが難しいと言われていた採用業務に関して社内での実証実験を行い、その結果を発表した。

 実証の結果、フォーマットが異なる職務経歴書を担当者が読み込む作業と、採用管理システムにデータを反映する作業の2工程で時間削減が可能だと確認できたという。同社では試算として年間で約400時間の工数を削減できるとしている。

 今回の実証実験では、生成AI によって事前に応募内容の要約や確認ポイントの洗い出しが必要となり、プロンプトの工夫が重要な要素となった。多様な応募職種があるため、共通部分と職種やポジションごとに異なる条件との組み合わせを何パターンも検証して精度を上げたという。

 プロンプトの精度として、資格、スキル、経験年数など定量的なものは、人とAIの判断は一致する傾向となった。また定性的な内容については、一致率は下がる傾向となった。さらに応募してきたものと異なるポジションでの選考はできなかったという。

 実証環境の開発は2023年9月1日から11月3日にかけて進められた。実証実験期間は2023年11月6日から12月20日で、対象件数は101件だった。なお生成AIによる要約内容を採用管理システムに反映する作業については、RPAを活用することで採用管理の一連の業務プロセスをシームレスに行い効率化を図った。

 実証環境は、「Azure OpenAI Service」を利用し、他の構成は全て「Microsoft Azure」のマネージドサービスを活用している。また、「Microsoft Power Automate」上でRPAを実施することでAzureとのシームレスな連携を可能にしている。

 今回の実証で「複数のポジションマッチングができない」ことや「長文やふぞろいの記述について評価しにくい」という課題が明確になった。今後、人事担当者へのヒアリングやプロンプトの見直し、AI活用範囲を拡大して要約部分をクリアにするなど、実証実験を重ね精度を上げていく予定だという。

 同社では課題が明確になったものの、今回の実証によって、中途採用の書類選考作業ではAIを活用することで人事部門の業務効率化につながることが確認できたとしている。今後、人事部門だけではなく、企業運営において必要な他の業務についても生成AIの可能性を広げていく。

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