ダークウェブとは–クリアウェブとの違い、アクセス方法、利用上の注意点

今回は「ダークウェブとは–クリアウェブとの違い、アクセス方法、利用上の注意点」についてご紹介します。

関連ワード (デジタル資産を守る--サイバーセキュリティのベストプラクティス、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 インターネットは可能性の領域への扉を開き、ビジネス環境と個人の生活を永久に変えた。

 ダイヤルアップという制約がなくなり、今では多くの人が安定した高速インターネット接続へのアクセスを日常生活の不可欠な要素と考えている。われわれはオンラインで請求書を支払い、銀行取引明細書を確認し、メールで連絡を取り、情報を見つけて、ソーシャルメディアでプレゼンスを維持している。

 しかし、現在広く使用されている「Google」「Bing」「DuckDuckGo」などの検索エンジンは、インターネットの一部しかインデックス化していない。

 われわれが日々アクセスするインターネットの領域は、クリアウェブや表層ウェブとして知られている。

 だが、その表層を越えると、ウェブの深く暗い領域が広がっており、アクセスするにはある程度の準備が必要になる。これはダークウェブの話だ。インターネット上の暗号化された領域であるダークウェブは、検索エンジンによってインデックス化されず、アクセスには特定の設定や権限が求められる。

 本記事では、このもう1つのインターネットについて知っておくべきことをすべて紹介するとともに、そのアクセス方法を解説する。

 クリアウェブや表層ウェブは、インターネットの目に見える「最上層」と考えるといいだろう。ここには「Safari」「Google Chrome」「Microsoft Edge」「Firefox」などのブラウザーを使用して、簡単にアクセスすることができる。

 ダークウェブ(別名ディープウェブ)は、インターネットの第2層であり、検索エンジンによってインデックス化されない。ディープウェブのサイトとページには、パスワードで保護されたコンテンツ、非公開のフォーラム、パーソナライズされたリソースなどがある。

 検索エンジンのクローラーはこれらのページをカタログ化しないため、インターネットのこの領域内のウェブサイトにアクセスするには、正確なリンクを知っている必要がある。そうしたサイトには、自分の記録にアクセスするための政府のサービス、医療サービス、会員専用エリア、イントラネット、企業リソースなどが含まれる。

 しかし、以下で説明するように、ダークウェブにアクセスするには、特別なソフトウェアが必要だ。

 ダークウェブがオンラインで言及される際には、通常、犯罪市場や法執行機関による逮捕などの話題が伴う。

 麻薬、武器、盗まれた知的財産やデータなどがダークウェブで活発に取引されており、膨大な量の情報が提供されている。取引する者は、盗まれたクレジットカードデータのダンプ、脆弱なシステムへの最初のアクセスポイント、認証情報、サイバー攻撃で侵害された企業の知的財産から利益を得る。

 しかし、企業や個人にとってのダークウェブの用途は、少数の犯罪者がその保護下で行っていることよりもはるかに多い。

 ダークウェブのアドレスにアクセスするには、VPNと適切なブラウザー(「Tor」が必要)を使用しなければならない。その目的は、オンライン上の痕跡を可能な限り減らして、トラフィックを匿名化し、自分の居場所を隠すことだ。

 ダークウェブのサービスと通信には、多数の正当な用途がある。たとえば、検閲対策を目的にホストされているツールが挙げられる。これは政府による監視と管理が厳しい国の個人にとって非常に重要なサービスだ。また、プライバシーが強化された匿名メールや、内部告発者向けのドロップボックスもある。

 一部の報道機関は、自社の表層ウェブのサイトがブロックされた際にダークウェブによってオンラインプレゼンスを維持している。騒乱時に国家によってISPレベルで禁止されたウェブサイトが、それと同じことをやる場合もある。

 確かに、ダークウェブの評判は芳しくない。だが、匿名性を維持できることは、抗議活動をしている人、公民権団体、ジャーナリスト、弁護士、その他の弱い立場にいる人々にとって、極めて重要だ。違法市場は、ダークウェブ上に実際に存在するもののごく一部にすぎない。

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