GitHub、組織向けサービス「GitHub Copilot Enterprise」を一般提供
今回は「GitHub、組織向けサービス「GitHub Copilot Enterprise」を一般提供」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
GitHubは米国時間2月27日、開発者向けAIツール「GitHub Copilot」の新しい組織向けサービス「GitHub Copilot Enterprise」の一般提供を発表した。
GitHub Copilotについては当初から、組織のコードやプロセスに合わせてカスタマイズされたものを求める声が寄せられていたと最高経営責任者(CEO)を務めるThomas Dohmke氏は述べる。開発者は、組織のコードベースに特有の問題やバグ、脆弱(ぜいじゃく)性を特定・解決できない場合、製品の出荷よりもコードの解読に多くの時間を費やすことがあり、1日に2〜3時間しかコードを書かないことも多いという。組織が持つ知識へのアクセスの悪さは、開発者が創造性を十分に発揮し、より多くを構築することの妨げとなっていると同氏。
GitHub Copilot Enterpriseは、開発者が組織の知識をすぐに利用できるようにし、(1)組織独自のコードベースのより深い理解、(2)組織の知識やベストプラクティスへの素早いアクセス、(3)プルリクエストの迅速なレビュー――を可能にする機能を搭載する。
(1)では、コードのナビゲーションと理解を効率化し、機能の実装、問題の解決、コードの最新化が迅速にできるようにする。経験の浅い開発者がより短時間で貢献できるようにし、経験豊富な開発者に対してはライブインシデントを処理するのを支援する。また、明確なコード要約、適切な提案、コードの動作に関するクエリーへの迅速な回答を提供することで、老朽化したコードベースの近代化を支援する。
(2)については、チャット機能がGitHub.comに直接統合されているため、自然言語でコードベースに関する質問や回答のやりとりができる。また、関連文書や既存のソリューションの提示も可能。これにより、組織固有のコードベースや標準に合わせてパーソナライズされた支援や提案によってコードを改善できる。
(3)では、プルリクエストの要約が生成されるため、下書きに費やす時間を短縮し、マージにより多くの時間を費やすことができる。また、プルリクエストの差分を分析する機能により、提案された変更点をすぐに把握し、変更点を理解する時間を節約しながら、価値あるフィードバックを提供する時間を増やせる。
また、社内のナレッジベースを理解するだけでなく、インターネットから最新の情報も取り込めるよう、「Bing」検索をGitHub Copilot Chatに直接統合している。同機能は、GitHub Copilot Enterpriseでベータ版が提供され、CSSや「JavaScript」フレームワークの更新といった最新のソフトウェア開発関連情報を見つけることを可能にするという。
カスタムモデルなどで明示的に指示された場合を除き、GitHub製品を支える機械学習モデルの学習に、組織のプライベートリポジトリーやプロンプト、提案を使用することはないとDohmke氏は強調する。「GitHub Copilotの開発と進化を通して、私たちは常にセキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、透明性を優先してきた。GitHub Copilot Enterpriseでもこの点を重視している」(同氏)
GitHub Copilot Enterpriseは、GitHubが2023年11月に開催した同社年次カンファレンス「GitHub Universe 2023」で発表していた。月額39ドルで提供され、利用には「GitHub Enterprise Cloud」の使用が必要。