従来型のオンプレミスのみをサポートするベンダーは市場から消滅しつつあり、ほとんどの日本企業にとって事態は相当に深刻。ガートナーが指摘

今回は「従来型のオンプレミスのみをサポートするベンダーは市場から消滅しつつあり、ほとんどの日本企業にとって事態は相当に深刻。ガートナーが指摘」についてご紹介します。

関連ワード (代替、時代、獲得等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


ガートナージャパン株式会社 は、「オンプレミスの将来に関する最新の展望」を発表しました。

オンプレミスの将来に関する最新の展望

オンプレミス・テクノロジが衰退していく

発表の中で同社は「企業は現在のオンプレミス・テクノロジが衰退していくことを前提に、プラットフォームとしての『インフラのグランド・デザイン』を再考する必要があります。」とオンプレミスの衰退は企業にとって前提であることを強調しました。

その上で、「2027年までに、オンプレミスを継続しているユーザー企業の70%は、Oldオンプレミスのベンダーが市場からいなくなっていることにようやく気が付き、途方に暮れる」と説明しています。

Oldオンプレミスとは、同社が「Newオンプレミス」と呼ぶ、ハイパーコンバージドシステムやクラウドとの連携可能な統合システムなどを始めとする、クラウドネイティブな考え方を取り入れたシステムではないシステムのことです。クラウドネイティブな要素を持たない従来型のオンプレミスシステムを指します。

ほとんどの日本企業にとって自体は相当に深刻

ガートナーは発表の中で「従来型のオンプレミス(Oldオンプレミス)のみをサポートするベンダーは市場から消滅しつつあり、国産ベンダーは、サーバはもとより、メインフレームから撤退し始めています」と指摘。

「こうした状況は、業務システムはもとより、社会と経営の安定を支える重要な基幹系システムの将来が不透明になりつつあることを表しており、ほとんどの日本企業にとって、事態は相当に深刻であると言えます」と、同社ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリスト亦賀忠明氏は警鐘を鳴らします。

同社は1年前の2023年3月の「Gartner、オンプレミスに関する展望を発表」で、「2026年までに、オンプレミス・ベンダーのテクノロジの90%がNewオンプレミスになる」と、従来型オンプレミスを提供するベンダそのものが変化するとも予測しています。

誰も支える人がいなくなる、というリアリティ

ガートナーは、従来型のオンプレミスを代替するテクノロジとして最も有力なのがAWSやMicrosoft Azureなどの、いわゆるハイパースケーラーと呼ばれるクラウドベンダーのテクノロジだとしています。

しかしハイパースケーラーの技術を利用するには「新たなスキルだけでなく、時代に即したマインドセット、スタイルといった新しいケイパビリティが必須となります」と同社は指摘し、今後多くの企業で、それらを獲得しようという動きが加速していくと予想しています。

その上で亦賀氏は次のようにまとめています。「『今付き合いのあるベンダーやシステム・インテグレーターが、現在のテクノロジをこれまでと同様にサポートし続けてくれる』と考えるのは大きな誤りです。

テクノロジの衰退に伴い、ベンダーやシステム・インテグレーターにおいてもそれを扱うエンジニアが減少し、『誰も支える人がいなくなる』というリアリティを深刻に捉える必要があります。

今後、ハイパースケーラーの理解は不可欠となるため、スキルの早期獲得に向けた施策の推進や、次世代対応に向けた既存要員の強化が必須となります。

世の中が根本から変化していることを理解し、2030年以降のNew Worldに向けて、スーパーパワー・テクノロジ(想像を超えたテクノロジ)と新たなテクノロジ人材による力強い次世代のビジネス戦略の立案と展開をスタートする必要があります。

そのためには、現在のOldオンプレミスのマイグレーションだけに気を取られるのではなく、次世代のビジネス・アーキテクチャまでも視野に入れた産業革命への対応を企業戦略として推進する必要があります」

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
生成AIの力をアジャイルで引き出す–変化の激しい技術に短いサイクルで対応
IT関連
2024-04-20 14:21
Google、目の前に相手が実在するかのような「Project Starline」発表 精細な3Dモデルのリアルタイム伝送と裸眼立体視で :Google I/O 2021
ネットトピック
2021-05-20 02:56
移民農業労働者が米国で就労資格を得て法的に保護されるサービスをSESO Laborが提供
パブリック / ダイバーシティ
2021-03-23 15:36
アイリスオーヤマ初のノートPC登場 税別4万9800円 GIGAスクール需要で
最近の注目ニュース
2021-03-23 13:56
ソニーが「α7S III」ライクな映画撮影用カメラ「FX3」発表、最大13時間連続の4K撮影対応
ハードウェア
2021-02-25 21:07
グーグル、「Android」にプライバシーサンドボックスを導入へ
IT関連
2022-02-18 22:32
NASAが月周回有人拠点「Gateway」のパーツを打ち上げる2024年のミッションにSpaceX Falcon Heavyを指名
宇宙
2021-02-11 01:50
2024年はハイブリッドAIが主流に–ゴールドマン・サックスCIO
IT関連
2024-01-16 02:10
ペースメーカーをハッカーから守るため医療機器MedtronicとサイバーセキュリティのSternumが提携
IoT
2021-04-18 20:27
JVCケンウッド、通信型アルコール検知器を開発–測定結果をスマホで管理者に送信
IT関連
2022-03-27 22:34
警視庁、免許更新などの手数料支払いに電子マネー導入 クレカもOK
企業・業界動向
2021-06-20 17:36
開発プロセスにAIを利用中/利用予定の開発者は70%に–Stack Overflow調査
IT関連
2023-06-23 15:40
クラウドARの活用でアパレルの課題解決を目指すグーグルとKDDI
IT関連
2022-05-20 06:27
NECソリューションイノベータ、4.7億円削減した社内用AIチャットボットを商品化
IT関連
2022-12-16 12:54