アルテリックス、AIが組織の人材にもたらす影響を調査–最高AI責任者の必要性など示す

今回は「アルテリックス、AIが組織の人材にもたらす影響を調査–最高AI責任者の必要性など示す」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Alteryxは、AIが組織の人材にもたらす影響についてグローバルの調査結果を発表した。日本、米州、欧州、インド、シンガポール、オーストラリアの企業に所属するIT意思決定者、データ分析専門家、ビジネス部門の責任者を対象に、合計2800人から回答を得た。これを受け、アルテリックス・ジャパンは日本の状況について分析している。

 まず、AI技術が進展する中、日本企業のビジネスリーダーや人材採用担当者は労働市場の変化に対応する準備を進めているという。また、現代の要求に合わない既存の職務は変革を迫られており、将来の労働力に求められるスキルセットは急速に進化していくと見込む。その上で、現行の採用プロセスで重視されているスキルや特性と、AIを最大限に活用するために必要なスキルや特性との間には差異があることも明らかとなった。

 調査結果によると、日本の回答者(以下同)の51%が、より総合的なAI戦略アプローチには、ITやコンプライアンスから人事に至るまで、あらゆる部門と連携する「最高AI責任者」(CAIO)の役職の新設が必須になると予測している。また、日本の回答者が急いで採用したいと考えている人材は、自律型AIの研究・構築・設計に従事する「AI/MLエンジニア」(33%)、AI搭載モデルの設計と開発を担う「AIアプリケーションエンジニア」(32%)、AIシステムの研究開発を通じてイノベーションを推進する「AIリサーチサイエンティスト」(29%)が上位となった。

 AIシステムとのコミュニケーションやAIシステムのガイドを担う「AIウィスパラー」や「プロンプトエンジニア」を急いで採用していると答えた回答者の割合は、それぞれ19%と13%にとどまった。ただ、56%の回答者は生成AIの活用が模索の段階から大規模に展開するのに伴い、これらの人材が必要になると予想している。

 今後不要になる技術的なスキルとしては、「単一言語ソフトウェア開発」(24%)、「反復コーディング(21%)、「データベース管理(21%)、「AI/ML開発」(18%)などが挙げられた。

 また、56%の回答者が「自社のオペレーションはかなりサイロ化されている」ととらえ、データを必要としている部門がデータを利用できるようにするためには「将来的にデータ部門を分散化する必要がある」(48%)と考えていることも分かった。

 今後3年間で高度テクノロジー人材は余剰になると考えた回答者は55%だった。さらに73%が生成AI技術の利便性が向上することで、一般的なテクノロジー人材が余剰になると考えているという。

 AIの普及に伴い、人的能力の構築と労働市場の転換に備えているとする回答は、33%にとどまった。日本の回答者は、AI、ソフトウェア、データ分析・データマイニング、財務分析・財務計画といった専門性を、データリテラシー、戦略的思考力、デジタルリテラシー、チームリーダーシップといったソフトスキルよりも上位に挙げた。

 また、AIが普及した労働環境で人間が提供できるスキルとしては、「クリエイティビティー」が47%で首位で、「感情」(45%)、「倫理性」(44%)、「クリティカルシンキング」(36%)が続いた。一方、企業が求める人材のスキルは「クリティカルシンキング」(21%)、「クリエイティビティ」(24%)にとどまった。

 これについて、同社は「AIとのコラボレーションができたり、その出力結果を過信せずに活用できたりするソフトスキルの重要性が認識されるようになる中、採用活動では間違ったスキルが優先されている懸念がある」と指摘している。

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