35年ぶりの第2版「プログラミング言語AWK 第2版」、オライリーから5月発売
今回は「35年ぶりの第2版「プログラミング言語AWK 第2版」、オライリーから5月発売」についてご紹介します。
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awkは、UNIX登場初期からgrepやsedなどと並んで代表的なコマンドラインツールとして使われてきました。その名称が、作者であるAho氏、Weinberger氏、Kernighan氏の三者の名前からとったものであるというエピソードも非常に有名です。
そしてこの三人の作者が執筆した書籍「The AWK Programming Language」(邦題:プログラミング言語AWK)は、awkのバイブルと言ってよい書籍でしょう。
日本で1989年に第1版が発行されたこの「プログラミング言語AWK」が、35年ぶりに第2版に改訂され、今年(2024年)5月16日にオライリー・ジャパンから発売されることが分かりました(Amazon、楽天ブックス)。
著者は第1版と変わらず、Alfred V. Aho氏、Brian W. Kernighan氏、Peter J. Weinberger氏です。
下記はAmazon.co.jpに掲載されている「『プログラミング言語AWK 第2版』日本語版まえがきより」からの引用です。
1989年に『プログラミング言語AWK』第1版の日本語版が発刊されたとき、AWKはやっと10歳になったところだった。しかし、AWKはすでにUnixシステムにおいてユーザからの熱い支持を得ていた。現在、AWKはもうすぐ50歳を迎えようとしていて、立派な中年と言える。それにもかかわらず、Unixツールの中心的な存在だ。~中略~ AWK言語自体は、誕生時からあまり変わっていない。しかし、この第2版には2つの重要な新機能についての記述が追加されている。第一に、Excelのようなツールで使用するCSV(カンマ区切り値)入力について、そして第二は、Unicodeのサポートで、特に日本のユーザには役に立つだろう。AWKはデータをUTF-8で処理できるので、日本語だけでなくRoman文字セットを使用しない他の言語のテキストも処理できる。それに加えてマニュアルも大幅に充実した。
awkはコマンドラインツールとして使えるだけでなく、この書籍のタイトルのように、変数や配列やif文などを備えたプログラミング言語のインタプリタとしての機能も持つ非常に奥深いツールです(私も30年くらい前にawkでメーラー的なものを自作したことがありましたっけ……)。
最近では注目されることも減りましたが、awkはいまでもほとんどのLinuxディストリビューションにも含まれている標準的なツールです。この「プログラミング言語AWK 第2版」で、多くの方があらためてawkの存在を再認識し、この伝統的なツールを使いこなす最新のテクニックを身につけることを期待したいところです。