過去データからプレーを予測–IBM、「マスターズ・トーナメント」の視聴体験拡充

今回は「過去データからプレーを予測–IBM、「マスターズ・トーナメント」の視聴体験拡充」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営、デジタルで変わるスポーツの未来等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 IBMは米国時間4月2日、同11~14日に開催されるゴルフ競技会「第88回マスターズ・トーナメント」の公式アプリ/ウェブサイトにファン向けの新機能を複数搭載すると発表した。

 IBMのAI/データプラットフォーム「watsonx」で構築された生成AI機能により、ファンはコース上の各ホールにおいて詳細なデータに基づく予測と分析を行う「Hole Insights」にアクセスできる。加えて、2023年に提供開始したAIを活用した英語のナレーション機能を拡張し、スペイン語のナレーションも提供する。

 これらの新機能は、IBM Consultingの専門家とマスターズのデジタルチームが協力して開発した。両者は同大会を観戦する世界中の何百万人ものゴルフファンに向けて、より魅力的かつパーソナライズされたデジタル視聴体験を提供することを図る。

 IBM Hole Insightsは、ウェブサイト「Masters.com」とモバイルアプリ「Track Shots」に搭載され、自然言語処理と構造化データを組み合わせることで、現在/過去のプレーの詳細な分析や任意のホールにおけるプレー予測を生成する。

 具体的には、「今日の14番ホールは難しく、ショットの25%がボギーとなった」など、各ホールのプレー状況に関してデータに基づく要約を行う。また「9番ホールは、今日3番目に難しいホールになると予想される」など、過去と現在のパフォーマンスデータに基づいて各ホールのプレー状況を予測する。そのほか、「歴史的に見ると、この場所から打ったショットは82%の確率でバーディーになる」など、17万回以上のショットを含む8年間のトーナメントデータとコース上のボールの位置情報に基づき、各ホールのプレー内容に関する洞察を提供する。

 加えてIBMは、AIによるスポーツナレーションの次の段階として、スペイン語のナレーションの提供を開始する。IBMとマスターズは2023年、AIを活用した英語のナレーションを導入し、オンデマンドで視聴可能な全ホール/ショットのハイライト動画に自動音声とクローズドキャプション(効果音なども含め全情報を文字に起こしたもの)による解説を提供した。対象のハイライト動画は延べ2万件以上となった。

 ファンは今回、同ナレーションをスペイン語の音声・字幕でも視聴できる。Masters.comとTrack Shots上でハイライト動画を視聴するユーザーは、自身の好みに応じて英語とスペイン語のナレーションを交互かつ同時に使用できる。例えば、トーナメントの中継を見ながら、音声ナレーションを英語で聞き、スペイン語の字幕を同時に表示することや、その逆も可能となる。

 同機能を支えるのは、watsonx上に構築された生成AIと大規模言語モデルの組み合わせである。英語からスペイン語への単純な翻訳を超え、IBMのエンジニアと当該分野の専門家で構成されたチームは、「few shot learning」と呼ばれるプロセスを通して、スペイン語をネイティブに「理解」して「コミュニケーション」できるようにAIモデルを訓練した。これにより、スペイン語圏のファンに信頼のおけるナレーション体験を提供することが可能になったという。

 IBMとマスターズは25年以上にわたって緊密に連携し、デザインやユーザーインターフェース(UI)から、マスターズのデータを説得力のある親しみやすいゴルフインサイトに変換するバックエンドシステムに至るまで、DXの旅路を歩んできたという。

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