Cloudera、ハイブリッドデータ管理でSnowflakeと提携–「EVOLVE24 New York」基調講演
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Clouderaは米国時間10月10日9~10日、ニューヨークで年次カンファレンス「EVOLVE24 New York」を開催した。最高経営責任者(CEO)をはじめ主要幹部が同社の最新の戦略と製品を披露した。
「EVOLVE24」は、シンガポール、ドバイ、サンパウロ、ニューヨーク、ミラノ、パリ、マドリードの世界7都市をめぐるイベントシリーズ。その中でも、ニューヨークはフラッグシップイベントの位置付けとなる。
Clouderaは2008年に創業し、「Apache Hadoop」のベンダーとして展開してきた。2019年には同じくHadoopベンダーであるHortonworksと合併し、新たなスタートを切った。2021年に2社の投資会社に53億ドルで買収され、現在は非公開企業となっている。
同社はビッグデータのイメージが強いが、今では2019年に発表した「Cloudera Data Platform」(CDP)を土台に、「モダンデータプラットフォーム」のベンダーを標ぼうしている。データ、アナリティクス、人工知能(AI)向けのハイブリッドクラウドプラットフォームとして、マルチクラウド対応、テーブルフォーマット「Apache Iceberg」、ストレージ技術「Apache Ozone」のサポートなどを進めてきた。CDPを発表して以降は、10億ドルを研究開発に追加投資して製品/機能の強化を図っている。
昨今、データプラットフォームの領域では、SnowflakeやDatabricksといったクラウドベンダーの勢いが目覚ましい。基調講演に登壇したCEOのCharles Sansbury氏は「ハイブリッド」と「AI」をキーワードに、同社のデータプラットフォーム戦略を説明した。
Sansbury氏はまず同社の実績から切り出し、「Clouderaは25エクサバイト以上のデータを管理している。これはハイパースケーラーを上回る量で、クラウド専用ベンダーと比べて100倍以上になる」とアピールした。
業績については具体的な数字を出さなかったものの、「売リ上げは10億ドルを上回っており、年間経常収益(ARR)も10億ドルを上回る」(同氏)と話す。最高収益責任者(CRO)のFrank O’Dowd氏によると、ClouderaはForbes Global 2000社の60%を顧客に持つという。銀行業界では世界上位10行のうち8行が、通信業界では同10社のうち9社がユーザーだと述べる。
クラウドのコンサンプション(消費)は42%増で、「どの競合よりも多い」とO’Dowd氏は胸を張った。Sansbury氏は「プライベートクラウドデータサービスは2023年に前年比119%増で成長した。2024年はこれを上回る成長率を予想している」と述べた。
Sansbury氏は今後、CEOとしてテクノロジー面だけでなくビジネス面でも市場をけん引する役割を担っていく。「多数の顧客を支援してきた実績から、AIや機械学習などで業界やユースケースごとの“レシピ”がある」とSansbury氏は言う。