Redisをフォークした「Valkey 7.2.5」安定版が早くも登場。AWS、Google、Oracle、Heroku、Alibaba Cloudなど賛同が広がる
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Linux Foundation傘下のValkeyプロジェクトは、同プロジェクトとして初めての正式版となる「Valkey 7.2.5」のリリースを発表しました。
Valkey 7.2.5のリリースノートによると、このバージョンはフォーク元であるRedis 7.2.4からブランド名をValkeyへ変更するための変更をソースコードに対して行ったものであり、Redis 7.2.4からプロトコル、API、リターン値、データファイルフォーマットなどの変更は行われていないと説明されています。
ValkeyはRedisをフォークしたプロジェクト
Valkeyは、オープンソースの代表的なインメモリデータストア「Redis」のフォークです。Redisは、先月(2024年3月)、ライセンスをクラウドベンダによる商用サービスを制限するものに変更すると発表しました。
Redisの開発元であるRedis社はライセンス変更に至った理由として、AWSを名指しこそしなかったものの、同社やコミュニティが開発し成功させてきたRedisの売り上げの大半が最大手のクラウドベンダによるものだったと説明していました。
参考:Redis、クラウドベンダなどによる商用サービスを制限するライセンス変更を発表。今後はRedis社とのライセンス契約が必須に
このライセンス変更を受けてAWSが中心となってLinux Foundation傘下でRedisをフォークしたオープンソースのプロジェクト「Valkey」が始まったのです。
AWS、Google、Oracleに加えてHerokuやAlibabaも賛同
Valkeyのプロジェクト開始時点では、AWS、Google Cloud、Oracle、エリクソンSnap Inc.が賛同を表明していました。
その後、賛同する企業はさらに増加し、Heroku、Alibaba Cloud、ファーウェイ、ベライゾン、Percona、Aiven、Chainguardが新たに加わっています。
すでにAWSはValkeyを同社サービスに採用することを表明しており、賛同を示したGoogle CloudやOracle Cloud、HerokuなどもValkeyをクラウドサービスとして提供すると見られます。
AWSとGoogle Cloudというクラウドの主要ベンダ2社に加えてOracle CloudやHerokuもValkeyを提供するようになると、今後少なくともクラウドで提供されるインメモリストアに関しては、RedisよりもValkeyが主流になる可能性がありそうです。