情報管理戦略の成熟度がAIの導入効果に影響–AvePointがグローバル調査
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AvePoint Japanは4月23日、企業の情報管理(IM)戦略と人工知能(AI)活用に関するグローバル調査の結果を発表した。これによると、IM戦略が成熟している組織はAI導入の効果が1.5倍だった一方で、AIの実際の運用では組織の半数以上が意図しない情報流出に直面し、戦略と現実のギャップが明らかになった。
調査は、世界16カ国10業種でAI導入に意思決定権限を持つIT部門責任者(デジタルワークプレイスリーダー)750人以上を対象に行われ、企業のIM戦略の現状とAI活用との関連性が明らかにされた。
具体的には、AI導入を検討している組織のうち、「安全に使用できる」と自信を持つ組織や、AI活用ガイドラインを定めている組織は全体の半数以下だった。また、組織が扱うデータ量は急速に増加しているものの、IM戦略にDXや自動化を導入している組織はわずか29%に過ぎなかった。
88%の組織がIM戦略を導入しているが、そのうち44%がアーカイブやセキュリティなどの基本的な対策不足を認識している。さらに、45%の組織がAI導入で意図しないデータ流出を経験していた。AI導入を検討する際、71%の組織がデータのプライバシーとセキュリティに、61%が内部データの品質と分類に懸念を抱いている。
その一方で、成熟したIM戦略を持つ組織は、成熟度の低い組織と比べて1.5倍のAI導入メリットを実感しているという。そして、AI活用のために新たなIM戦略実施を強く認識している組織は77%に上った。
今後5年間で、60%の組織がテクノロジー予算の4分の1以上をAIに充てる計画を立てている一方で、AIに特化した社内トレーニングを提供している組織は46%にとどまっている。これについて、AvePointは「従業員が最新のテクノロジーを効果的かつ安全に活用するための体制がいまだ整っていない」と指摘した。