日本MS、「GIGAスクール」第2期に向けた3つの施策–生徒の主体性育む

今回は「日本MS、「GIGAスクール」第2期に向けた3つの施策–生徒の主体性育む」についてご紹介します。

関連ワード (「GIGAスクール構想」で進化する教育現場、CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 日本マイクロソフトは、「第15回 EDIX(教育総合展)東京」において、「AI時代に必要な学校教育を考える-Microsoft Education-」と題した特別講演と、「Microsoft Copilot」を用いた東京学芸大学附属小金井小学校による公開授業を行った。

 登壇した、日本マイクロソフト 執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長の佐藤亮太氏は、急速に変化する社会において、これからの子どもには、「さまざまな変化に適応しながら自律的に学び続けていく力、これを仲間と一緒にできる力が必要」だと説明。同社では「Future-Ready Skills」を掲げ、普遍的で本質的な力を、教育を通して子どもにつけてもらいたいという。

 このFuture-Ready Skillsを高める方法として、「子どもたちが自分で決め、主体的、協働的に学べる環境があること」「教職員が働き方や教え方を選択や工夫できる環境があること」「加速する社会の変化に対応できる環境があること」を挙げた。このような環境を創出するために、「GIGAスクール構想」第2期に向けて3つの施策を打つという。

 まずは「GIGA端末を使いやすく」する。第1期では「『Windows』は端末管理が大変だ」という声が多かったという。この課題を解消するため、「Windows Autopilot」を搭載し、新しい端末のセットアップを容易にした。また、年次の更新や故障時にはリセットボタンを押すだけで格納されているデータを削除し、すぐに次の生徒が使えるようになる。

 加えて、これまで時間を要していたOSのアップデートのダウンロードが、最大4割削減した。多様なネットワーク環境に最適化しており、授業に支障がないタイミングでスムーズにアップデートができる仕組みになっているという。

 新たに「マイクロソフト GIGAスクール相談窓口」を開設し、端末について起動が遅いなどの問題が発生した場合、気軽にコンタクトが取れる窓口になっている。さらに、GIGA第2期に向けて認定パートナー制度を設けた。ゼロタッチに関するトレーニングを受け、資格を取得したパートナーはクラウド環境での運用管理を行うことができる。マイクロソフトは、パートナーと共に端末利用の支援を行っていくとしている。

 第2期に向けた取り組みとして2つ目に挙げたのが「校務DXと教員の働き改革」だ。働き方改革の目的は、適切に多くのシグナルを集めて洞察(インサイト)を深め、意思決定の精度を高めること。そして意思決定に基づき、時間や場所にとらわれない対応をしていくことだという。

 この目的に向けて重要なことは、データの連携や分析、チーム内でいつでも共有できる環境を作ることだ。これをクラウド上で実現することで、仮説・検証を繰り返し、より多くのデータを蓄積し、意思決定の精度向上や迅速な対応ができるようになると佐藤氏は説明する。これにより、新たな時間が生まれ、イノベーションの創出や教員のワークライフバランスにつながる。

 次世代の校務DXでは、各学校で異なる学習端末やシステム、学習アプリケーションを用いる。DXにおいて重要なことは、さまざまな端末やシステムが混在する環境下でも、複数のデータソースを横断的に分析し、正しいインサイトを得て、意思決定の速度と精度を高めていくことだという。

 他方、多くのデータを利用するため、セキュリティは非常に重要となる。同氏は、「ユーザーの利便性を損なうことなく、いかにさまざまなサーバー攻撃に耐えうる防御ができるかがポイント」と述べる。運用・管理、データ活用、強固なセキュリティを実現するためには、一人1つのIDに集約してアクセス権限を緻密に管理するゼロトラストセキュリティが重要だとし、同社では文部科学省が出す「教育情報セキュリティポリシー」のガイドラインを満たす機能を提供していると主張した。

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