田中精密工業、EVなどへの対応強化で生産シミュレーションソフトを導入
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自動車部品メーカーの田中精密工業(富山市)は、電気自動車(EV)などへの対応強化のために、マクニカの支援でSiemensの生産シミュレーションソフトウェア「PlantSimulation」を導入し、製造プロセスの改善を図る。マクニカが8月21日に発表した。
田中精密工業は、内燃機関関連部品を中心とした塑形加工から施削・切削、熱処理、仕上げ、部品組み立て・検査までの一貫加工体制を強みとする。同社は、自動車市場のEV化などに対応するため、新たな製造プロセスの設計と現場の改善が課題になっていたという。特に、従来の表計算ソフトを用いたシミュレーションに限界があり、製造プロセスの可視化と最適化が急務だった。このため製造工程に関する多くの部分をデジタル空間上に再現して、ボトルネック分析や変種変量生産などの検証が可能なPlant Simulationを導入することにした。
マクニカは、製造業支援ソリューション「Digital Synergy Factor」を提供している。田中精密工業でのPlant Simulationにおいては、製造プロセスのパターンごとの数値を容易に算出できるようになり、スペース効率やリードタイム、中間在庫などの評価が容易になったほか、自動搬送車(AGV)の運行効率や設備の停止時間のシミュレーション実施、既存の工場環境をデジタル空間に再現するデジタルツインのアプローチにより、シミュレーションを活用した最適化と迅速な現場改善が実現されたという。
今後は、田中精密工業の現場のエンジニアがPlant Simulationでシミュレーションモデルを内製開発できるように取り組み、将来的にはPlant Simulationと製造実行システム(MES)との連携によるさらなる生産プロセスの最適化などを検討していく。