KDDI、物流倉庫向けデータ分析サービス導入–合弁会社のネクサウェアが提供
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KDDIと椿本チエインの合弁会社Nexa Ware(ネクサウェア)は、物流倉庫向けデータ分析サービス「Nexa Warehouse-Optimizer」の提供を開始した。KDDIは8月1日からKDDI物流センターで同サービスを先行導入しており、同社のビジネスプラットフォームブランド「WAKONX」の物流向けソリューション「WAKONX Logistics」の一環として展開する。
KDDIはメーカーとauショップ/エンドユーザー/法人顧客をつなぐ拠点として、神奈川県相模原市の「東日本物流センター」と大阪府茨木市の「西日本物流センター」を運営している。両物流センターでは、スマートフォンやテレビ、米スペースXの衛星ブロードバンドインターネット「Starlink」を取り扱っている。令和6年能登半島地震の際には、被災地支援用Starlinkの出荷を迅速に行ったという。
KDDIは2022年5月からKDDI物流センターにおいてロボットを活用しており、出荷工程を30%効率化した。2023年度に同サービスの実証実験を実施したところ、1.4倍の作業効率化を確認したという。
物流業界では、労働人口の不足や「物流2024年問題」などの背景から、ロボットなどを活用した自動化の動きが見られるが、ロボットの導入だけでは完全な業務効率化は実現しない。Nexa Warehouse-Optimizerは、ロボットと人の協調、性能を最大限引き出す運用、トラブルの未然防止、定量的な効果のレポートを行うという。
Nexa Warehouse-Optimizerで提供する機能には、(1)シフトシュミレーション、(2)KPI可視化、(3)予実管理・作業完了予測、(4)AGV(無人搬送車)稼働モニター――がある。Nexa Wareは今後、標準化・知能化・自動化に向けて機能の追加を予定している。説明会と東日本物流センターの見学会では、(1)と(3)について説明が行われた。
(1)では、目標の出荷数に応じた最小限の従業員数を見積もり、最大限の出荷効率を実現するシフトを作成する。(3)では、作業の完了時間を予測し、遅延が発生する場合はトラックドライバーに集荷時間の変更などを伝える。
Nexa Warehouse-Optimizerの特徴として、(1)データ連携の完了から可視化まで最短2週間、(2)倉庫システム基盤の改修が最低限でAPIなどの追加開発は不要、(3)分析だけでなくマテリアルハンドリングの導入・運用監視も支援――がある。