Internet Archiveの「Wayback Machine」が復旧–ただし制限あり
今回は「Internet Archiveの「Wayback Machine」が復旧–ただし制限あり」についてご紹介します。
関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Internet Archiveが、先ごろの分散型サービス拒否(DDoS)攻撃で手痛い被害を受けたメインサイトと関連サイトの復旧を徐々に進めている。Internet Archiveの創設者であるBrewster Kahle氏は米国時間10月14日、「Wayback Machine」サイトがオンラインに復帰したことを「X」(旧Twitter)へのポストで明らかにした。ただし、いくつかの制約がある。
まず、このサイトは暫定的に読み取り専用モードで運用されている。つまり、アーカイブに保存されている9000億を超える過去のウェブページにはアクセスできるが、新しいページをアーカイブに保存することはできない。さらに、Kahle氏によれば、追加のメンテナンスが必要になる可能性があり、その場合は再びオフラインにしなければならないという。そのため、Wayback Machineの利用は当分の間「お手柔らかにお願い」したいと、同氏は呼びかけている。
現在、Wayback Machineにアクセスすると、通常のページが表示される。そこから、URLやキーワードを入力することで、アーカイブされたウェブページを検索できる。表示された結果から、過去の特定の日付を選択すれば、当時のウェブページのスナップショットが表示される。
ただし、サイトが復旧したとはいえ、アーカイブされたページを表示しようとすると、いくつかのトラブルに見舞われることがある。筆者が試しにさまざまなページのスナップショットを何件か読み込もうとしたところ、タイムアウトエラーになったり動作が遅くなったりした。原因としては、サイトがまだ十分に復旧していないか、多くの人が再び利用しようと殺到している可能性が考えられる。
また、Internet Archiveのメインサイトと「Open Library」サイトは、どちらもオフラインのままだ。非営利団体のInternet Archiveは、ソフトウェア、音楽、映画、テレビ番組、書籍など、過去のさまざまなデジタル作品に無料でアクセスできるようにしている。また、組織向けのサブスクリプションサービスで、動画やソーシャルメディア投稿、その他のデジタルコンテンツの大規模なコレクションを作成できる「Archive-It」サイトも、依然としてアクセスできない。
このデータ漏えいは9月に発生したもので、Kahle氏が10月9日に明らかにしていた。同氏はその際、サイトへのDDoS攻撃の影響で、JavaScriptライブラリーを介した改変が行われ、ユーザー名やメールアドレス、ソルト化されたパスワードが漏えいしたと説明していた。また、この攻撃で3100万件のアカウントが盗まれたことが、「Have I Been Pwned」(HIBP)が投稿したXのポストで確認されている。