「Adobe Photoshop」のモバイルアプリが提供開始–生成AI機能も利用可能

今回は「「Adobe Photoshop」のモバイルアプリが提供開始–生成AI機能も利用可能」についてご紹介します。

関連ワード (マーケティング等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 「Adobe Photoshop」は非常に広く知られ、使用されている画像編集ツールの一つである。30年以上の歴史があるにもかかわらず、Photoshopにはこれまでモバイル専用アプリがなかった。しかし、ついにその時が来た。

 米Adobeは米国時間2月25日、Photoshopのモバイル版を提供開始すると発表した。画像編集とデザイン機能がアプリに統合されており、誰でも無料でダウンロードできる。アプリは直感的で使いやすく、モバイルに最適なインターフェースとして設計されたという。アプリ内の機能も無料で利用できる。

 「Photoshopの無限のクリエーティブな可能性をモバイルにもたらし、プロのアーティストやデザイナーから、初めてPhotoshopに触れる新世代のクリエーターまで、誰もがアプリを象徴する画像編集やデザイン機能を利用できるようになることをうれしく思う」と、Adobeでデジタルメディア担当シニアバイスプレジデント(SVP)を務めるAshley Still氏は述べる。

 同アプリは25日から「iPhone」版が利用可能で、「Android」版は2025年後半に提供される予定だ。無料版の機能は充実しており、「選択範囲」「レイヤー」「マスク」機能を用いた画像の結合・合成・ブレンド、「スポット修復ブラシツール」、数千点に上る「Adobe Stock」素材へのアクセスなど、多数のPhotoshop編集ツールが含まれている。

 無料ユーザーでも、「生成塗りつぶし」「生成拡張」機能を利用できる。生成AIツール「Firefly」に対応したこれらのAI機能は、もとの枠を超えて画像を拡張できる強力な編集ツールであることから、SNS上で急速に広まっている。これらのツールによりユーザーは、画像内の欠けている部分を埋めたり、特定の要素を削除したりできる。

 全ユーザーが利用可能な優れた機能として、モバイル上で画像を簡単に編集できる「Tap Select」もある。同機能では、選択したいオブジェクトの輪郭全体を描画する「なげなわ」ツールなどの代わりに、目立たせたいオブジェクトをタップするだけで済む。

 さまざまな機能が利用可能な分、スマートフォンでPhotoshopを使うのは非常に難しく見えるかもしれない。しかし、筆者が同アプリのデモを試してみたところ、Adobeはユーザーインターフェース(UI)に対して非常に配慮していると分かった。全ての機能へ簡単にアクセスでき、操作も簡単である。デスクトップのレイアウトに圧倒されがちなPhotoshopの初心者ユーザーとしては、同アプリはそれほど威圧感のない代替手段だと感じた。

 Photoshopのモバイル体験は、ほかの「Adobe Creative Cloud」アプリとシームレスに同期するように設計されており、ユーザーは初心者向け画像編集アプリ「Adobe Express」、描画アプリ「Adobe Fresco」、画像編集管理ソフト「Adobe Lightroom」などのワークフローに簡単にアクセスできる。

 加えて、ウェブ版Photoshopはモバイル版の補完的なインターフェースとなるようアップデートされた。同機能により、ユーザーはデスクトップにPhotoshopをダウンロードしなくても、コンピューターからスマートフォンでの制作物へ簡単にアクセスできる。

 同機能を利用するには、新しい「Adobe Photoshop モバイル版 & web版プラン」(月額7.99ドルまたは年間69.99ドル)に申し込む必要がある。同プランでは、モバイル版のプレミアム機能も利用可能。プレミアム機能には、Photoshopのウェブ体験における「類似を生成」「参照画像」機能、2万種類以上のフォント、「オブジェクト選択ツール」「自動選択ツール」「削除ツール」「コピースタンプツール」など、Firefly搭載ツールへの拡張アクセスが含まれる。

 既存のPhotoshopプランには、「iPad」とウェブ上のPhotoshopへのアクセスが既に含まれていたが、今後はプレミアム機能を含むモバイル版Photoshopへのアクセスも含まれる。

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