Hammerspace、日本市場へ本格参入–APAC地域の成長戦略を加速

今回は「Hammerspace、日本市場へ本格参入–APAC地域の成長戦略を加速」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 データプラットフォームを提供するHammerspaceは2月27日、日本市場への本格参入を発表した。近年増加している日本企業のデータオーケストレーションニーズに応え、アジア太平洋(APAC)地域における成長戦略を加速させる意向だ。

 Hammerspaceは2018年に米国カリフォルニア州で設立された企業であり、ストレージのサイロを解消し、非構造化データの統合を自動化することで、データのアクセスと管理を容易かつ効率的に実現するデータプラットフォームを提供している。MetaやJellyfish Pictures、Blue Origin、ロスアラモス国立研究所などがソリューションを採用している。

 マネージングディレクターのMolly Presley氏は会見で、「日本市場に大きな期待を寄せている」といい、特に金融、教育、通信分野への展開を見据えている。今後は、パートナーシップを強化し、営業・サポート体制を確立することで、顧客への支援を強化していく方針だ。コアマイクロシステムズとの戦略的販売パートナー契約の締結が発表されている。

 Presley氏によると、従来のストレージ中心のデータ環境では、非構造化データのサイロ化、パフォーマンスの制約、クラウドの柔軟性の欠如、手動でのデータ管理など、多くの課題があったという。Hammerspaceは、これらの問題を解決し、どこからでもデータを利用できるようにし、AIや高性能コンピューティング(HPC)向けに高いパフォーマンスとスケーラビリティーを提供する。また、シームレスなクラウドバーストや自動のデータオーケストレーションも実現する。

 需要が急拡大している生成AIの大規模言語モデル(LLM)トレーニングには、大規模で分散化されたデータセットのロードと反復処理、複数のサイトやクラウド環境の対応、リモートで作業するAI研究者のサポートなどが必要となる。同社は、これらの課題に対応するデータプラットフォームを提供し、LLMのトレーニングを効率化するという。

 中核となるソリューションが「Hammerspace Global Data Platform」で、多様なユースケースに対応する柔軟性を備える。まず、マルチサイトとハイブリッドクラウド環境において、データサイロ化を解消し、シームレスなコラボレーションを促進する。クラウドの俊敏性を生かし、必要に応じてクラウドバーストすることで、コスト効率の高い運用を可能にする。

 また、データライフサイクル全体を効率的に管理する。データパイプラインの高速化、データ管理の自動化、ティアリングの自動化、データ移行の簡素化などを通して、管理コストの削減とガバナンスの簡易化を実現する。さらに、AI/HPC向けの高性能ストレージとしても、GPUの稼働率向上、価値実現までの時間短縮、ストレージコストと消費電力の削減に貢献する。さらに、AIやHPC向けの高性能ストレージとして、GPUの稼働率を高め、価値実現までの時間を短くし、ストレージコストと消費電力を削減することにも役立つとしている。

 Presley氏の説明では、Hammerspaceのソフトウェアは、高性能なデータアクセス、ストレージ非依存、データ統合、並列アーキテクチャー、グローバルネームスペース、データオーケストレーションといった特徴を備えているという。

 Network File System(NFS)、Server Message Block(SMB)、Amazon Simple Storage Service(S3)などのプロトコルに対応し、幅広い場所への高性能なデータアクセスを可能にする。特定のストレージに依存せず、ソフトウェアで定義することで、柔軟性と拡張性を提供するとしている。

 「Hammerspace Tier 0」は、GPUサーバー上のローカルNVMeストレージを共有ストレージに変換し、GPUへ直接データ供給を可能にする技術である。これにより、AIやHPCワークロードにおいて高性能と効率性を提供する。さらに、外部フラッシュストレージへの依存を減らし、10PBのストレージ規模でハードウェアコストを約300万~400万ドル、3年間でエネルギーコストを50万ドル削減し、データセンターのスペースも節約するとしている。

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