NEC、全自動運転を支援する路車協調システムの実証実験–全国6自治体で実施
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NECは3月19日、自動運転を支援する路車協調システムの実証を実施したと発表した。道路状況を路側カメラ映像から分析し自動運転車両へ伝達し、自動運転運行の安全性と円滑性を向上する。
今回の実証実験は、国土交通省道路局の公募「路車協調システム及び走行空間の技術的検証を目的とした自動運転実証実験」に基づき実施したもの。場所は、茨城県日立市、群馬県渋川市、石川県小松市、奈良県(明日香村・三郷町の2地域)、奈良県宇陀市、鳥取市の6自治体で、2024年11月~2025年2月にかけて順次実施した。
路車協調システムは、路側に設置した4Kカメラの映像を分析して歩行者や自転車などの交通参加者、車両の位置や速度などの情報を自動運転車両の車載システムやタブレット端末に送信。これらの路側センサーから得られた情報の検知精度や低遅延性、自動運転車両の走行における有用性を確認したという。
少子高齢化の進行や都市部への人口集中などにより、地方の地域公共交通の維持・確保が求められているが、自動運転移動サービスの導入は、一般車両や歩行者、自転車が混在する複雑な道路環境である市街地部の交差点などで、車載センサーのみでは状況把握が困難な場合があるという。今回の実証実験では、「信号あり交差点にて右折する際の遠方から接近する対向車両の認識」や「見通しが悪い無信号横断歩道の周辺における他交通参加者の認識」など、路車協調システムを技術的に検証した。
2023年度の実証では路側センサーで取得し、分析した情報を自動運転車両のタブレット端末に送信し、乗車した補助員が確認することで路車協調システムの有効性を検証。今回の実証では、一部地域において路車協調システムの情報を直接、自動運転車両のシステムに提供したとのこと。今後は実際に路車協調システムの情報を自動運転の走行操作に適用して安全かつ円滑な自動走行を実現できるよう、さらなる開発や関係各社との連携を進めるという。