森永乳業、AI需要予測で新製品の販売戦略を高度化

今回は「森永乳業、AI需要予測で新製品の販売戦略を高度化」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 森永乳業は、「NEC Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューション」を導入した。AIを活用することで、新製品の需要予測を高度化し、データに基づいた意思決定を強化する。NECが4月7日に発表した。

 このソリューションは、NEC独自のAI技術、データ分析の専門知識、サプライチェーン管理(SCM)と販売・オペレーション計画(S&OP)の専門知識を組み合わせたもの。過去の販売実績、マーケティング施策データ、需給業務担当者の知識を活用して新製品の需要を予測する。従来の手法よりも早期に予測が可能となり、計画立案の属人化を解消し、業務改革とデータサイエンスに基づく意思決定を支援する。

 今回のソリューションでは、AIが過去の販売データとマーケティング施策の因果関係を解析し、新製品の需要を予測する。これにより、従来は困難だった発売前の中長期的な需要予測が可能となり、事業および予算計画の達成に向けた分析や評価が容易になる。

 NECによれば、多くのメーカーは新製品の販売・生産計画を取引先との商談前に立てる必要があり、既存製品に比べて予測誤差が大きくなる傾向がある。この際、熟練社員による予測は属人的であり、根拠の透明性や再現性に課題がある。

 2024年10~12月に、森永乳業のアイスカテゴリーでこのソリューションの実証実験が行われた。実験では、「新製品の需要予測を行う際に参考とする既存製品(ベンチマーク製品)の選定」と、「ベンチマーク製品と新製品の情報の差に基づいた需要予測」の2つの作業が実施された。

 その結果、AIはベンチマーク製品の選定と需要予測を行い、人間が選定したベンチマーク製品と9割の確率で一致した。また、需要予測も人間とほぼ同等の精度を達成した。

 さらに、3カ月間の需要予測結果を基に、1年間および月次の長期的な需要予測も実施された。それにより、この予測が原材料の調達、中長期的な生産計画の調整、事業計画や予算達成に向けた現状分析と評価に活用できることが確認された。

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