Clearview AIの顔認識技術はカナダでもプライバシー侵害で違法

今回は「Clearview AIの顔認識技術はカナダでもプライバシー侵害で違法」についてご紹介します。

関連ワード (Clearview AI、カナダ、プライバシー、顔認証等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


物議を醸し出している顔認識技術のClearview AIが、カナダ人の写真を断りなく無許可で収集したとして、同国政府直属のプライバシー監視団体から有罪を宣告された。

ニューヨークに本社のある同社は1年前に、30億以上の人の顔の写真を集めたと主張し、警察など法執行機関との関係を自慢して、派手に報道された。しかし同社はソーシャルメディアのサイトを同じく無許可でスクレイピングして大量の批判を浴び、FacebookやLinkedInやTwitterなどは同社に停止命令を送り、それを止めさせようとした。

カナダのプライバシー委員会(Office of the Privacy Commissioner)は声明で、調査の結果Clearviewは「個人の知らないうちに、あるいは個人の同意を得ずに、きわめて機密性の高い生体情報を収集した。」しており、同スタートアップは「カナダ人の個人情報を不適切な目的のために収集、使用、および開示したものであり、同意によって適切に提供することができないもの」と述べている。

Clearviewは反論し、カナダのプライバシー法は適用されない、なぜなら同社はカナダとの「現実的で実質的なつながりがない。スクレーピングした画像は一般的に公開されているものであり、同意は必要ない」と主張している。

これは、同社の法廷闘争の続編になる。というのも同社はすでにイリノイ州で、バイオメトリック保護法違反で集団訴訟に直面している。その州法は2020年に、Facebookに対して5億5000万ドル(約578億7000万円)の罰金を支払わせることとなった。

カナダのプライバシー監視当局はClearviewの主張を退け、カナダ人への情報収集の中止や以前に収集した画像のすべての削除などの勧告に同社が従わなければ「他の行動を取る」と述べている。

Clearviewは2020年7月に、その技術をカナダの顧客に提供中止を発表した。しかしながら、すでに王立カナダ騎馬警察とトロント警察が同社の技術を使用していやた。

「Clearviewがやっていることは大規模な監視であり、違法だ」とカナダのプライバシー委員会のDaniel Therrien(ダニエル・テリエン)氏はいう。「これは個人のプライバシーの権利を侵害するものであり、社会のすべての構成員に広範な害を及ぼす。これはまったく受け入れられるものではない」。

Clearview AIの弁護士であるDoug Mitchell(ダグ・ミッチェル)氏は次のように述べている。

「Clearview AIの技術はカナダで利用できず、カナダでは運用されていない。いかなる場合にもClearview AIが集めるものはインターネット上の公開情報のみであり、それはカナダの情報保護法PIPEDA(Personal Information Protection and Electronic Documents Act)により明示的に許可されている。連邦控訴裁はプライバシーに関する裁定で、「一般に公開されている情報は広い意味での一般市民が利用できアクセスできる情報である」と述べている。ここには、これと異なる基準を適用すべき理由は存在しない。Clearview AIは、カナダでの活動を許されているGoogleなどの大企業と同じく、公開データを集めている検索エンジンにすぎない」。

関連記事
・セキュリティの欠如で顔認識スタートアップClearviewのソースコードがすべて漏洩
・米移民局や検察局などが採用中の顔認識技術が一般企業にも売られていた

画像クレジット:Design Cells/Getty Images


【原文】

Controversial facial recognition startup Clearview AI violated Canadian privacy laws when it collected photos of Canadians without their knowledge or permission, the country’s top privacy watchdog has ruled.

The New York-based company made its splashy newspaper debut a year ago by claiming it had collected over 3 billion photos of people’s faces and touting its connections to law enforcement and police departments. But the startup has faced a slew of criticism for scraping social media sites also without their permission, prompting Facebook, LinkedIn and Twitter to send cease and desist letters to demand it stops.

In a statement, Canada’s Office of the Privacy Commissioner said its investigation found Clearview had “collected highly sensitive biometric information without the knowledge or consent of individuals,” and that the startup “collected, used and disclosed Canadians’ personal information for inappropriate purposes, which cannot be rendered appropriate via consent.”

Clearview rebuffed the allegations, claiming Canada’s privacy laws do not apply because the company doesn’t have a “real and substantial connection” to the country, and that consent was not required because the images it scraped were publicly available.

That’s a challenge the company continues to face in court, as it faces a class action suit citing Illinois’ biometric protection laws that last year dinged Facebook to the tune of $550 million for violating the same law.

The Canadian privacy watchdog rejected Clearview’s arguments, and said it would “pursue other actions” if the company does not follow its recommendations, which included stopping the collection on Canadians and deleting all previously collected images.

Clearview said in July that it stopped providing its technology to Canadian customers after the Royal Canadian Mounted Police and the Toronto Police Service were using the startup’s technology.

“What Clearview does is mass surveillance and it is illegal,” said Daniel Therrien, Canada’s privacy commissioner. “It is an affront to individuals’ privacy rights and inflicts broad-based harm on all members of society, who find themselves continually in a police lineup. This is completely unacceptable.”

Doug Mitchell, an attorney for Clearview, said:

“Clearview AI’s technology is not available in Canada and it does not operate in Canada. In any event, Clearview AI only collects public information from the Internet which is explicitly permitted under PIPEDA. The Federal Court of Appeal has previously ruled in the privacy context that publicly available information means exactly what it says: ‘available or accessible by the citizenry at large.’ There is no reason to apply a different standard here. Clearview AI is a search engine that collects public data just as much larger companies do, including Google, which is permitted to operate in Canada.”

Updated with comment from Clearview AI.

(文:Zack Whittaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

顔認証PCセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor ...

顔認証PCセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor」は、顔認証で端末のOSログオンが可能です。常時監視機能により、ログオン中のセキュリティも確保します。

顔認証+自動検温システム:シャープマーケティングジャパン

「顔認証+自動検温システム」とは 優れた顔認証AIカメラとサーモセンサーの融合により、 1台のカメラでも実現可能な感染症拡大予防のためのソリューションです。 オフィス・イベント会場・スポーツジム・映画館・テーマパーク・学校など、幅広いシーンで活用できます。

顔認証とは?IoT時代には欠かせないその技術や事例について ...

スマートフォンをはじめとしたデバイスにおいて、大きな課題となっているのがセキュリティです。従来のようなパスコードの手入力ではセキュリティ面で完璧とはいえず、多様なセキュリティが誕生しました。なかでも現在注目されているのが、「顔認証」技術です。

iOS 14.5でマスクをしたままでもiPhoneのロック解除が顔認証 …

AppleのiPhone向けOSである「iOS」には顔認証機能のFace IDが採用されていますが、新型コロナウイルスのパンデミックでマスクの着用が義務づけられた結果、顔を向けるだけでは端末のロックが解除できなくなるという弊害が生じました。iOS 14.5では、マスクを外したりパスコードを入力したりすることなく、「マスクを着けたまま顔認証でのロック解除」が可能になることが明らかになっています。

ビットキーの顔認証・非接触解錠システム、NTT都市開発の賃 …

ビットキーは、NTT都市開発の都市型賃貸物件に、ビットキーの顔認証ソリューションやスマートロックが導入されたことを明らかにした。顔認証・非接触解錠により入居者の利便性と快適性を追求する。

AI inside、本人確認業務の効率化を図る顔認証APIの提供を開始 ...

AI insideは2月1日、本人確認業務に活用できる顔認証APIの提供を開始した。同社が開発、提供するAI-OCR「DX Suite」に顔認証APIを連携することで、本人確認書類の文字読み取りと、顔認証を組み合わせて行うことが可能。本人確認業務の効率化を図ることができるという。

AI inside、本人確認を効率化する顔認証APIを提供開始 - 週刊 ...

顔認証APIを連携することで、顔認証で読み取った情報を複数パターンの利用用途で照合し、同一人物であるかの本人確認業務に活用できる。

ASCII.jp:AI inside、本人確認業務の効率化を図る顔認証API ...

AI inside、本人確認業務の効率化を図る顔認証APIを提供開始、AI-OCRと組み合わせて本人確認書類の読み取りも

サイバーリンクのAI顔認証エンジンFaceMe(R)が 最新のNIST ...

サイバーリンク株式会社台湾 台北(2021年1月29日)CyberLink Corp.(5203.TW)(本社:台湾新北市、以下 サイバーリンク)AI と顔認証…

甲子園球場、顔認証による入場の実証実験 - Impress Watch

 · 顔認証による入場管理に加え、顔認証決済や、社内データと顔認証データを掛け合わせたデジタルマーケティングなど、「顔パス」「手ぶら」「個々の顧客に最適化された情報受信」などの新しい球場体験の実現が期待できるとしている。

プライバシー - Wikipedia

プライバシー、プライヴァシー(英: privacy )は、私生活上の事柄をみだりに公開されない法的な保障と権利である [1]。個人情報保護の文脈では、他者が管理している自己の情報について訂正・削除を求めることができる権利(積極的

プライバシーとは - コトバンク

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - プライバシーの用語解説 - 必ずしも内容的に確定した概念ではなく,広義においては人間の人格的自律を内実とするいわば一般的自由の意味で使用されるが,狭義においてはデータ・バンク社会の提起する問題とも関連づけて,自己に関する情報の流れをコントロールする権利...

privacy(プライバシー)の意味 - goo国語辞書

privacy(プライバシー)とは。意味や解説、類語。個人や家庭内の私事・私生活。個人の秘密。また、それが他人から干渉・侵害を受けない権利。「プライバシーを守る」「プライバシーが侵される」 - goo国語辞書は30万3千件語以上を収録。政治・経済・医学・ITなど、最新用語の追加も定期的に行っています。

1-3.「個人情報」と「プライバシー」の違い|消費者の皆さま …

1-3.「個人情報」と「プライバシー」の違い|プライバシーマーク制度は、事業者の個人情報の取扱いが適切であるかを評価し、基準に適合した事業者に”プライバシーマーク”の使用を認める制度です。

プライバシー・個人情報保護の現状と課題 - Ministry of …

新保史生「プライバシーの権利」山本順一編『憲法入門』勉誠出版(2003)50頁。. 記述的概念としての「個人情報」 個人情報保護法に基づいて、その保 護と適正な取扱いが義務付けられる 「個人情報」 個人情報保護法に基づく開示等の 求めの権利性の問題 実体的利益としての「プライバシー」 法的に保障される権利として、「プライ バシーの権利」の保護法益として ...

プライバシーマーク制度|一般財団法人日本情報経済社会推進 ...

プライバシーマーク制度|プライバシーマーク制度は、事業者の個人情報の取扱いが適切であるかを評価し、基準に適合した事業者に”プライバシーマーク”の使用を認める制度です。

「プライバシー」とは?意味や使い方を解説! | 意味解説

「プライバシー」という言葉をご存知でしょうか。聞いたことはあっても意味がわからない人が多いと思うので、この記事では「プライバシー」について解説します。

【プライバシー権のまとめ|判例の基準|定義の発展】 | IT ...

1 プライバシー権が認められるに至った歴史 2 プライバシー侵害の基準 3 『公的事項』『有名人』はプライバシー侵害が『適法』となる傾向あり 4 『プライバシー情報』は公表を望まない広範な事項|具体例 5 プライバシー権の拡大傾向|自己情報コントロール権 6 積極的プライバシー権→個人情報保護法として成文化された 7 新しい構成|忘れられる権利・削除権|概要 8 プライバシー権・『個人情報保護』の『過剰反応問題』 1 プライバシー権が認められるに至った歴史

プライバシーの権利とは - コトバンク

日本大百科全書(ニッポニカ) - プライバシーの権利の用語解説 - 伝統的な意味では、「一人で放っておいてもらう権利」right to be let alone、つまり、人がその私生活や私事をみだりに他人の目にさらされない権利をいう。たとえば、家庭の内情や個人の会話を公開されたり、私室をのぞきこまれたり、過去の経...

プライバシーの侵害が成立する条件とは? 損害賠償請求のため ...

近年、プライバシーの侵害に対する意識は高まっているといえます。しかし、プライバシーは何をされたら侵害された、といえるのでしょうか?本コラムでは、 プライバシー侵害の概要や、条件、インターネットに個人情報が流出した場合の対処法を弁護士が解説します。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
Waymo Viaがテキサス、アリゾナ、カリフォルニア州で自動運転トラックのオペレーションを拡大中
IT関連
2021-08-20 05:12
「Chromebook」でソフトウェアチャンネルを切り替えるには–Stable/Beta/Devから選択
IT関連
2022-08-05 11:53
FirebaseのバックエンドをGoogle Cloud SQLと接続「Firebase Data Connect」発表。AI用のベクトルサーチも可能に
BaaS
2024-05-17 11:19
ChatGPTにKubernetesのアラート対応を教えてもらう。監視ツールとChatGPTをつなげる「Kubernetes ChatGPT Bot」登場
Kubernetes
2023-01-16 09:03
「macOS」でアプリをコマンドラインから閉じるには
IT関連
2024-04-21 22:27
「アタックサーフェス」とは何か–セキュリティの新しい言葉
IT関連
2022-10-01 03:48
女性向けソーシャルネットワーキングアプリPeanutがライブ音声ルームを追加
ネットサービス
2021-05-04 21:27
「WebAssembly 2.0」に関する最初のワーキングドラフが公開。整数における符号拡張命令、関数からの複数の戻り値などを拡張
WebAssembly
2022-05-02 18:38
NTT、テレワーク中のストレス見守りサービス リストバンド型デバイスを装着
最近の注目ニュース
2021-01-21 19:17
中国警察が犯罪発見にビッグデータを活用
IT関連
2021-07-28 12:44
2月のイベントに向けてサムスンがGalaxy SとNoteの融合を予告
IT関連
2022-01-22 06:49
中国の外食が激変か?–シェフを選べるデリバリーサービスが登場
IT関連
2023-02-23 23:03
デンソー、デジタル化工場を新設–24時間無人稼働を目標に
IT関連
2024-09-11 11:21
ILI総研、ExcelでDB入出力機能を作成可能なツール発売
IT関連
2022-05-20 15:09