少人数で多拠点の遠隔接客を実現する「RURA」運営のタイムリープが1.8億円調達

今回は「少人数で多拠点の遠隔接客を実現する「RURA」運営のタイムリープが1.8億円調達」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


遠隔地から店舗での接客を可能にするSaaS型遠隔接客サービス「RURA」(ルーラ)を手がけるタイムリープは3月1日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による総額約1.8億円の資金調達を発表した。引受先は、ジャフコ グループ、HIRAC FUND、VOYAGE VENTURES。

調達した資金により、RURAのさらなる開発および人材費に投資し、事業の拡大を通じてビジョンの実現を目指す。

タイムリープ代表取締役の望月亮輔氏は、「今回参加いただいたジャフコ グループさん、HIRAC FUNDさん、VOYAGE VENTURESさんといった良いVCさんにご出資いただいたと思います。ビジョンやサービス、チームに共感をいただいた、全面的なバックアップをいただいています。皆さんのお力をお借りして、RURAをもっと広めていきたいと考えています」としていた。

RURAは、インターネットごしに店舗の接客を行なえるというSaaS型サービス。タイムリープ独自システム(特許出願中)により、少人数で多拠点の接客ができる点に大きな特徴があるという。20人で100店舗の接客を行うといったことが可能になるとしている。

RURAでは、全国各地にいる「RURAワーカー」が、店舗にいる顧客に対して遠隔地からインターネットごしに接客を行う。また顔出しでの接客も可能なほか、バーチャルキャラクターを表示させることもできる(バーチャルキャラクターはあくまで画面表示用で、応対自体は人間が行う)。

画面上に地図などを表示しながらの接客も可能

RURA管理画面に複数店舗の画面を一覧表示しており、来客時には任意の店舗の接客画面に移行し、1秒後には接客を行えるという。また、施設・店舗入り口にセンサーなどを設置し来店通知機能と組み合わせることで、スピーディな対応も可能としている。

また、ブラックボックスになりがちな接客内容について、接客録音機能や接客分析機能を利用することで、接客の質・様子を後日教育に活かすなども行える。

新型コロナウイルスへの感染対策はもちろんのこと、店舗運営の効率化や、接客業における新しい働き方の実現が可能となるとしている。

望月氏によると、2030年にはサービス業だけで400万人の人手不足に陥る(パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2030」)と推計されていること、その上で働き方変革を前提とする最適な人材配置が求められることなど、サービス業における生産性の向上が必須となるという。これら課題をRURAで解決するとした。

例えばホテルなど宿泊施設の場合、自動チェックイン機を導入しても、利用法の説明やトラブル対応などのために、ホテル受付など現地スタッフの人件費を削減できているわけではないという。そこで、RURAによりフロント業務やチェックイン機の説明などを一部遠隔化することで、人件費を低減可能とした。

ホームセンターのスタッフの例も挙げた。特定カテゴリーに詳しいスタッフが、RURAにより遠隔で全店舗の特定カテゴリーを担当することで、来店客が一番詳しい者から説明を受けられるようになるという。同様にRURAであれば、外国語対応が可能な人材の遠隔配置を行いやすくなる。

スタッフ側にとっても在宅勤務が可能となるため、企業側は育休や産休に対応しやすく、離職防止にも役立つとしていた。

またRURAでは、まず1店舗のみで導入し顧客などの反応を見つつ、複数店舗に展開するなども可能とした。

ケイアイスター不動産が設立したCasa robotics(カーザロボティクス)では、2021年4月末までに規格型ひら家専門店「IKI」(イキ)の展示場全12カ所にRURAを導入するという。

当初ケイアイスター不動産は、無人内覧型モデルハウス「はなまるハウス高崎展示場」において、2020年8月のIKI高崎展示場オープン時にRURAを導入。RURAを組み合わせた無人内覧を体験した顧客の反応から、2021年4月末までにオープンする埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県合計12カ所にRURAの導入を拡大したそうだ。

展示場を無人にすることで来店客が自由に内覧する体験を提供しつつ、来店客が質問などを行いたい場合にはRURAにより遠隔で接客しているという。

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