アプトポッド、エッジコンピューター「EDGEPLANT」発表–ハードウェア事業に参入
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産業用ミドルウェア「intdash」などを開発するアプトポッドは3月8日、ハードウェアブランド「EDGEPLANT」を立ち上げ、ハードウェア製品事業を開始すると発表した。エッジコンピューターやインターフェース機器などを展開し、クラウドとも連携した車載やロボットなどにおける動画像やAI(人工知能)、IoTのデータ活用の普及を図るとしている。
EDGEPLANT事業は、同社が設計開発を行い、OEM生産で提供する。マクニカと菱洋エレクトロがアプトポッドの新事業にエンドースメントしており、アプトポッドは両社らを通じた販売に向けて準備を進めているという。GPU搭載エッジコンピューターや、制御・センサーネットワーク接続インターフェース、カメラシステムなどの製品展開を計画する。
同社は車載装置向けミドルウェアを得意としており、代表取締役の坂元淳一氏は、「あるプロジェクトでGPS搭載の車載可能なエッジコンピューターを探したものの、世界にほとんど無く、自社開発に乗り出した」と経緯を説明する。車両や機器に関するさまざまなデータを蓄積・分析するための研究開発が多く、EDGEPLANTの第1段製品は、NVIDIAのGPU「Jetson TX2」を搭載した車載対応エッジコンピューター「EDGEPLANT T1」を発売する。
EDGEPLANT T1は、自律運転や自動走行のリアルタイム制御ではなく、エッジ単体やクラウド環境とのハイブリッド構成で映像の解析・ストリーミングやAIアルゴリズムの開発といったデータ処理用途を想定。このためGPUには実績のあるJetson TX2を採用した。自動車や建設・産業機械での利用に対応した防塵と冷却(ファン、ヒートシンク)構造で、SIMスロットやGPSセンサーなどを搭載する。仕様も電源電圧(9~36V)、EMC規格やJASO D014規格への準拠、動作温度(摂氏マイナス20~65度)、ロック付きのUSB 3.0コネクターなどとなっている。
また、エンジンやモーターのイグニッションに連動した自動起動・シャットダウンやCAN(制御ネットワークエリア)信号連動での起動も行える。今後予定するCANやアナログのUSBインターフェースとT1を連携することで、既存を含む多様な車両や機器でエッジ処理を可能にしていくという。
坂元氏によれば、4G LTEなど現行の移動体通信を用いたIoTデータの活用は遅延や帯域コストなどに課題があり、なるべくクラウドを使わずにエッジコンピューターでデータを処理するケースが多い。しかし、5Gサービスが始まったことで、エッジとクラウドのハイブリッド構成の普及も見込まれるという。
今後は、EDGEPLANTとintdashを組み合わせて、エッジコンピューター単体でもハイブリッド構成でも利用できる製品ラインアップを進めるほか、協業パートナーとはAIの開発や実装、データアナリティクス基盤連携といったソリューション開発の検討も進めているとしている。